中国軍機、自衛隊機に2回レーダー照射

両国の対立が軍事摩擦にまで発展

 海産物の輸入禁止、日本旅行の自制勧告、芸能人の公演や映画上映の禁止などで日本に圧力を加えている中国がいわゆる「グレーゾーン」戦術を駆使しているとの見方もある。相手が直ちに反撃するにはあいまいな低強度の挑発を繰り返し、徐々にその強度を高める方法で相手に圧力を加えるものだ。中国は今月初めに100隻以上の海軍艦艇や沿岸警備艇を黄海南部から東シナ海、南シナ海、太平洋の一部海域に配備した。日本がこれに反発すると中国外交部(省に相当)の林剣報道官は「国際法に基づいて行われる行為に過剰な解釈や行き過ぎた対応はすべきでない」とくぎを刺した。

 今月2日には中国海警が、日本との領有権争いの続く沖縄県尖閣諸島(中国名:釣魚島)周辺から日本の漁船を追いだした。日本が実効支配する尖閣諸島で堂々と実力行使に乗り出したのだ。また11月16日には艦砲を搭載した中国海警の船舶4隻が日本の海上保安庁巡視船からの退去命令を無視し尖閣諸島周辺の領海に入った。中国海警局は「釣魚島の海域をパトロールした。これは法律に基づく合法的な権利だ」と主張した。

 対立を回避しようとする日本にはこれに対抗する手段がないとの指摘もある。自衛隊の護衛艦は昨年9月から3回にわたり台湾海峡を通過し中国をけん制したが、高市首相の発言以降は自制しているようだ。読売新聞は自衛隊幹部の話として「今(自衛隊の艦艇が)台湾海峡を通過すれば『日本が武力介入の意思を行動で示した』と中国の宣伝に利用されるだろう」と報じた。

東京=成好哲(ソン・ホチョル)特派員、北京=李伐飡(イ・ボルチャン)特派員

【表】さまざまな分野に拡大する中国と日本の対立

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