【ソウル聯合ニュース】韓国の尹錫悦(ユン・ソクヨル)前大統領による「非常戒厳」宣言を巡る内乱事件を捜査する特別検察官チームは11日、朴性載(パク・ソンジェ)前法務部長官を内乱重要任務従事および職権乱用、不正請託禁止法違反の罪で在宅起訴したと発表した。
朴氏は戒厳宣言後に法務部の幹部会議を招集し、戒厳司令部の合同捜査本部への検察官派遣を検討するよう指示したほか、主要政治家らを収容するための刑務所の収容余力確認や政治家らを出国禁止とするための担当職員の出勤を指示するなど、尹前大統領の内乱犯罪に加担した疑いが持たれている。
また、法務部検察課に戒厳を正当化する内容の文書を作成させるなど、義務ではない職務を指示した疑い、尹前大統領の妻の金建希(キム・ゴンヒ)氏から要請を受け、金氏を巡る事件について嫌疑なしの処分とするよう影響力を行使した疑いもかけられている。
特別検察官チームはこれまで2度にわたり朴氏の逮捕状を請求したが、裁判所はいずれも棄却し、逮捕には至らなかった。
このほか、特別検察官チームは尹前大統領が弾劾訴追された後に国会が推薦した憲法裁判官候補者を任命しなかったとして、韓悳洙(ハン・ドクス)前首相と崔相穆(チェ・サンモク)前経済副首相兼企画財政部長官を職務遺棄(放棄)の罪で起訴した。
また、人事検証手続きを経ずに咸尚勲(ハム・サンフン)氏、李完揆(イ・ワンギュ)氏を憲法裁判官候補に指名したとして、韓悳洙氏と共に金周賢(キム・ジュヒョン)前大統領室民情首席秘書官、鄭鎮碩(チョン・ジンソク)前大統領秘書室長、李元模(イ・ウォンモ)前大統領室公職紀綱秘書官を職権乱用の罪で起訴した。
さらに、戒厳の翌日にソウル・三清洞にある大統領の秘密施設「安全家屋(安家)」で開かれた会合を巡り国会で虚偽の証言をしたとして、李完揆氏を国会証言鑑定法違反の罪で、韓悳洙氏の裁判で虚偽の証言をしたとして崔相穆氏を偽証罪でそれぞれ起訴した。