【ソウル聯合ニュース】韓国の趙顕(チョ・ヒョン)外交部長官は19日、大統領への業務報告で、「来年も適切な時期に韓米首脳会談を行い、両国首脳間の合意事項履行の成果を確認できるよう、特に原子力潜水艦・原子力協力・造船分野で実質的な進展を生み出していく」と述べた。
米国との協力の下で北朝鮮との対話再開を推進する計画も示した。
外交部は、ペースメーカーとして米朝対話が可能な限り早期に実現するよう積極的に支援し、これを基盤として南北対話も行われるよう努力する方針だ。
趙氏は韓中関係に関連し、「来年の早い時期に大統領の国賓訪中を推進する」との考えを示した。
続けて、「日本とのシャトル外交も継続する」とし、「韓米日協力を維持しつつ、韓中日協力を促進していく」と述べた。
ロシアと必要な意思疎通を続けていく考えも示した。北朝鮮とロシアの軍事協力や対ロ制裁などにより制約はあるものの、敏感でない分野から段階的に協力を再開していく計画だ。
趙氏はロシアのウクライナ侵攻の終結に向けた交渉が進む中、局面転換を国益増進に活用する方策についても報告した。
ロシアのウクライナ侵攻が終結すれば、これを契機に緊密化していた北朝鮮とロシアの関係に隙間が生じる可能性があり、米朝対話、中朝関係、南北関係など、さまざまな側面で変化が生じる可能性があるとの見方が多い。
また、趙氏は「わが国の経済の領域を拡大するため、包括的・先進的環太平洋経済連携協定(CPTPP)への加盟を推進し、日本との経済協力を深化させるパートナーシップを構築するとともに、タイ、アラブ首長国連邦、エジプトなどとも2国間経済協力協定を推進していく」と述べた。