韓国軍当局が戦闘服のデザインを全面的に変更する案を検討していることが14日、分かった。デジタルパターンの迷彩柄を取り入れている現在の戦闘服は2010年に採用された。ところが、昨年12月3日の非常戒厳宣布で軍のイメージが下がり、刷新が必要だという意見が出ているというのだ。政界と軍の一部からは「いわゆる『内乱清算』をするからといって戦闘服まで変えるのか」という声も上がっている。
国会国防委員会と与党・共に民主党によると、国防部(省に相当)は最近、「憲法尊重政府革新タスクフォース(TF、作業部会)」を中心に新型戦闘服導入案を協議しているところだという。国防部をはじめとする政府各部処(省庁)に設置されたこのTFは、公務員の「内乱参加・協力」の有無を調査している。与党関係者は「非常戒厳時、戦闘服姿の兵士たちが国会や中央選挙管理委員会果川庁舎などに投入される姿が広く一般に公開され、軍に対する否定的な認識が形成されたと判断される」「軍組織のムード刷新とともに、軍に対する対外イメージ改善のために新型戦闘服導入の必要性が提起された」と話す。
現在、韓国軍は5色を組み合わせてカムフラージュ性能を高めた戦闘服を使用している。2010年以前に使用されていた緑色・茶色・黒色・砂色という4色の迷彩柄の戦闘服よりもカムフラージュ効果を高めるために韓国の地形に多い土・針葉樹・茂み・木の幹・木炭などの色を反映させたものだ。
しかし、北朝鮮軍が韓国軍のデジタルパターンをまねた戦闘服の普及を拡大させているため、敵味方を識別するためにも韓国軍の戦闘服を変更すべき時期になったとの意見もある。2021年の北朝鮮閲兵式にデジタルパターンの戦闘服を着た北朝鮮兵力はごく少数だったが、最近は空輸部隊など北朝鮮人民軍のさまざまな部隊で隊員たちがデジタルパターンの戦闘服を着ている姿がカメラに捉えられている。戦闘服の迷彩柄が似ていれば、敵味方を識別するのがそれだけ難しくなる。
韓国軍は、新型戦闘服を導入するかどうかを来年初めに最終決定するものとみられる。軍消息筋は「(ウッドランドパターンの)迷彩柄から現在のデジタルパターンの迷彩柄の戦闘服に変更するのに開発期間だけで5年前後かかった」「軍事戦略的な次元で検討しなければならない戦闘服改良が、『内乱清算』という政治的動機で進められることに対する拒否感も軍内部にはある」と語った。
盧錫祚(ノ・ソクチョ)記者