韓国とロシア 北朝鮮核問題巡り非公開協議=ロウ停戦見据え

【ソウル、モスクワ聯合ニュース】韓国外交部の当局者がこのほど非公開でロシア・モスクワを訪問し、同国外務省で北朝鮮核問題を担当するブルミストロフ大使らと協議した。外交関係者が21日、明らかにした。韓国政府はロシアと北朝鮮に関する懸案を議論するとともに、来年から本格的に進める予定の朝鮮半島の平和共存プロセスなどでロシアに建設的な役割を果たすよう求めたとみられる。

 昨年10月に北朝鮮がウクライナに侵攻するロシアに派兵し、韓ロ関係が大きく悪化して以降、両国の北朝鮮核問題を担当する当局者が接触するのは初めて。ただ今年9月に国連総会を機に米ニューヨークで韓ロ外相が会談している。

 韓国政府にとっては、ロシアが北朝鮮の後ろ盾の役割を果たすなか、北朝鮮を対話のテーブルに着かせるためにはロシアの状況や意向が重要になるとの認識の下、協議が必要だと判断したとみられる。

 ウクライナ戦争勃発後、韓国政府が疎遠だったロシアと北朝鮮核問題に関連する懸案を巡って協議するのは、同戦争の停戦交渉が進められていることと無関係ではなさそうだ。

 停戦交渉がすぐにまとまることはなさそうだが、ロシアとウクライナが米国と共に和平に向けて動いている以上、韓国としても停戦を視野に入れた外交を展開する必要がある。

 ロ朝を強く結びつけたウクライナ戦争が終われば、ロシアは韓国との関係改善を考慮せざるを得ず、ロシアに偏重してきた北朝鮮は米国との対話に乗り出す可能性がある。

 韓国とロシア双方にとって、ウクライナ戦争後の朝鮮半島情勢に関して意見交換する必要性が出てきた。

 韓国外交部は先ごろ、李在明(イ・ジェミョン)大統領への業務報告に、ウクライナ戦争停戦の可能性に関連した国益増進策が含まれていることを明らかにした。趙顕(チョ・ヒョン)外交部長官は「停戦が実現した際に何をすべきか(大統領に)伝えた」と話している。

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