浮島丸名簿 韓国政府が分析結果を初公表=乗船者3542人・死者528人

【ソウル聯合ニュース】太平洋戦争終結直後の1945年8月、朝鮮半島出身者数千人を乗せた旧日本海軍の輸送船「浮島丸」が、京都府の舞鶴湾で爆発、沈没した事件を巡り、韓国政府が29日、当時の名簿上の乗船者や死者数を分析した結果を初めて公開した。

 韓国の行政安全部はこの日、政府傘下の「日帝強制動員被害者支援財団」で遺族や関連団体を対象に名簿の分析結果を明らかにした。同財団を通じて名簿を分析した結果、名簿上の乗船者は3542人で、死者は528人とした。日本政府が1950年に発表した乗船者3735人より193人少なく、45年に発表した死者数524人よりは4人多い。

 日本政府は昨年9月と10月、今年3月、韓国政府に名簿などの資料を提供した。

 行政安全部は浮島丸の事故発生後、徴用被害者が勤務した作業所別に乗船者名簿を作成して収集し、これを関係機関などが書き写したため、重複・誤記が多く、日本側の発表と差があるとみられると説明した。

 日本政府はこれまで乗船者名簿は存在しないと主張してきたが、ジャーナリストの布施祐仁氏が情報公開制度を用いて名簿の存在を明らかにした。日本政府は保有していた名簿など計75件の資料すべてを韓国側に提供した。

 行政安全部は遺族に対し、乗船者名簿を確認するよう要請する予定だ。

 検証作業が終われば、新たに確認された乗船者や死者など徴用被害者に対する慰労金の支払いなどの支援策を検討する方針だ。

 行政安全部の尹昊重(ユン・ホジュン)長官は「日本が提供した資料を分析した結果とともに、新たに確認が必要なことに関する作業も進めていく」として、「被害者と遺族の痛みを癒やし、歴史の真実を回復できるよう最善を尽くしたい」と述べた。

<記事、写真、画像の無断転載を禁じます。 Copyright (c) Chosunonline.com>
関連ニュース
あわせて読みたい