金正恩氏がロケット砲生産工場を視察 核搭載可能な「戦略的攻撃手段」

【ソウル聯合ニュース】北朝鮮の朝鮮中央通信は30日、金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長(朝鮮労働党総書記)が「主力打撃手段」であり、核搭載が可能な放射砲(多連装ロケット砲)を生産する軍需工場を視察したと報じた。「軍の主要部隊に配備する放射砲車の生産実態を把握した」と伝えた。

 金正恩氏は放射砲について「軍事作戦上、大量に集中して利用することになるこの武器体系は高精密性と恐るべき破壊力を持つ」とし、「打撃の集中性と不意性で敵を焦土化することができ、戦略的攻撃手段としても利用できる」と説明。「文字通り超強力な武器体系」と述べた。  

 「戦略的攻撃手段」として利用できるという表現は、核搭載が可能という意味と分析される。

 北朝鮮は来年初めに開かれる朝鮮労働党の第9回党大会で、核兵器と通常兵器を連携させる「北朝鮮式核・通常戦力統合(CNI)」戦略を提示し、戦力現代化を強調するとみられる。

 今回の放射砲生産工場の視察もこれと関連があるとみられる。朝鮮中央通信は、金正恩氏の今回の視察が「国の戦争抑止力を実用的に増大させるうえで重大な新しい里程標(になる)」と意義づけた。

 金正恩氏は年末を迎え、原子力潜水艦の建造現場や新型の高高度長距離対空ミサイルの発射実験、ミサイル・砲弾生産工場、長距離戦略巡航ミサイルの発射訓練などを連日視察している。第8回党大会で提示した国防部門の目標が達成されたことを誇示すると同時に、来年の党大会でも国防力の発展を重要課題として推進することを強調するものと分析される。

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