中国は今回の報復の背景について「日本の首相による台湾関連の発言」と明言した。中国商務部の報道官は「日本の指導者が先日、台湾関連の間違った発言を公然と行い、台湾海峡への武力介入の可能性を暗示した。これは中国の内政に乱暴に干渉し、『一つの中国』という原則に深刻に反するもので、その性質と影響は極度に悪質」と批判した。
昨年11月7日の衆議院での質疑で野党議員が「中国が台湾周辺を海上封鎖した場合、日本の『存立危機事態』になるのか」と質問したところ、高市首相は「(中国が)戦艦を動員しこれに武力行使が伴うなら『存立危機事態』になり得る」と答弁し、ここから中国と日本の対立が始まった。高市首相は12月16日「政府の従来の立場を超える発言をしたかのように受け取られたことは反省点としたい」として一歩引いたが、中国は発言そのものの撤回を要求し圧力を強めている。高市首相は新年の記者会見で安全保障政策の根幹となる「安保3文書」の改正に言及したが、これについても中国外交部は5日「日本の右翼勢力による軍国主義復活は絶対に許さない」と反発した。
日本は中国との関係改善を模索していたため、今回の輸出規制強化に戸惑っているようだ。中国が輸出規制強化を発表する前日まで高市首相は新年の記者会見で「中国との対話は開かれており、閉ざしてはいない」「中国とは戦略的互恵関係を包括的に推進し、建設的かつ安定した関係を構築する方針を維持している」と説明していた。
日本政府は中国の輸出規制強化の範囲などについて情報収集を進めており、慎重に対応に当たっているようだ。外務省のある幹部は朝日新聞の取材に「何が対象になるのか、どれぐらいの影響があるのか分からない」「なぜこのタイミングで規制を強化したのかも分からない。恣意(しい)的だ」と憤ったという。一部では過剰な恐怖心を警戒する見方もある。東首席京財団の柯隆首席研究員は日本経済新聞の取材に「10年以上前にレアアース輸出規制に直面した経験がある日本企業は、これまで廃棄された自動車や家電製品からレアアースをリサイクルする技術を確立しており、また在庫もかなりの量を確保している」「今回のレアアース規制は以前のような効果はないだろう」と予想した。
米国によるベネズエラ攻撃など強大国が力の論理を前面に出す中、中国は日本に対する輸出規制強化を前倒ししたとの見方もある。戦略物資の規制に伴う国際社会からの批判が比較的弱まったとの判断が関係しているようだ。
北京=李伐飡(イ・ボルチャン)特派員、東京=成好哲(ソン・ホチョル)支局長