長生炭鉱犠牲者の遺骨収容に寄与 日本団体への初の褒賞授与推進=韓国政府

【ソウル聯合ニュース】韓国政府が、日本による植民地時代に朝鮮半島出身者が労働を強いられた山口県宇部市の海底炭鉱、長生炭鉱で1942年に発生した水没事故の犠牲者の遺骨収容に寄与した日本の市民団体「長生炭鉱の水非常を歴史に刻む会」に対する褒賞授与を推進する。

 これまで外交や経済協力などの分野で功労が大きかった外国人に対し政府が褒賞を授与したことはあったが、同団体への授与が決まれば、韓日の過去の歴史と関連がある活動を行ってきた日本の市民団体に褒賞が授与される初のケースとなる。

 行政安全部の尹昊重(ユン・ホジュン)長官 は16日に行った聯合ニュースとのインタビューで、先週開かれた韓日首脳会談で、長生炭鉱の犠牲者の遺骨の身元確認に向け、両国がDNA鑑定を実施することで合意したことについて言及しながら、同団体などに対する政府の褒賞授与推進計画を明らかにした。

 尹氏は「これまで日本政府は長生炭鉱の犠牲者がいることを認めなかった。そのため、(海底の)遺骨を発見したのも日本の市民団体と共に(調査に)参加した韓国の潜水士だった」とし、政府は同団体と潜水士に褒賞を授与する予定だと説明した。

 水没事故により朝鮮半島出身者136人を含む183人が犠牲になった。同事故は光復(日本の植民地支配からの解放)後、長い間忘れられていたが、1991年に同団体が結成され、真相究明に乗り出したことで明るみに出た。

 同団体はクラウドファンディングで確保した資金で犠牲者の遺骨収容に向けた潜水調査に乗り出し、昨年8月、犠牲者のものとみられる頭蓋骨など人骨4点を発見した。調査で人骨を見つけたのは韓国の潜水士、キム・ギョンスさんとキム・スウンさんだった。

 日本政府は長生炭鉱の犠牲者の遺骨収容に消極的だったが、遺骨が見つかってから約5カ月で両国首脳がDNA鑑定の実施に合意し、遺骨が遺族の元に返される可能性も高まった。

 尹氏は「行政安全部所属機関の国立科学捜査研究院は遺骨の遺伝子鑑定の分野でノウハウを持っている」とし、可能ならば現地に職員を派遣して遺伝子鑑定を行い、遺族の検体と遺骨の照合作業を進めたいと述べた。

 同部は昨年12月、同団体と潜水士の功労を認め長官表彰を贈ることを決めた。

 同団体と潜水士による真相究明の努力が両国のDNA鑑定実施の合意につながる糸口となったことを受け、政府が長官表彰より上位の勲章・褒章の授与推進の背景になった。

 尹氏は同事故のほかにも、1945年8月に帰国する朝鮮半島出身者数千人を乗せた旧日本海軍の輸送船「浮島丸」が京都の舞鶴湾で爆発・沈没した「浮島丸事件」の乗船者名簿の存在を情報公開制度を用いて明らかにしたジャーナリストの布施祐仁氏、多くの朝鮮人犠牲者が出た関東大震災に関する展示館を運営してきた現地の市民団体などの功労についても調査し、政府褒賞を授与する意向があると述べた。

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