テロ防止法に反対していた李在明大統領、「テロ被害者第1号」に指定される 

政界関係者「テロ防止法に反対した李在明大統領がテロ被害者第1号に指定されたのは皮肉」
同法が適用された最初の被害者に

 2024年に発生した李在明(イ・ジェミョン)大統領(当時は共に民主党代表)殺害未遂事件が韓国で最初の「テロ」として認められた。政府は「追加の真相解明」を進めることにした。

【写真】襟に穴 李在明代表が襲撃事件当時着用していた血染めのワイシャツ

 国務総理室は20日、金民錫(キム・ミンソク)首相主催で国家テロ対策委員会の会合を開き、李在明大統領殺害未遂事件をテロ防止法上のテロに指定する案件を議決した。韓国政府として特定の事件がテロに指定されるのは10年前の2016年に同法が施行されて以来これが最初となる。

 李在明大統領は共に民主党代表だった2024年1月2日、釜山加徳島を視察した際に凶器を持った60代の男に襲われ首の左側に切り傷を負い、病院で手術を受けた。犯人の男は昨年大法院で殺人未遂容疑などで懲役15年が確定した。当時の与党(現在の野党)を中心に国家情報院(韓国の情報機関)などは現場で証拠を消し去るなど事件を縮小・歪曲(わいきょく)した疑惑も浮上している。

 李在明政権発足後、金民錫(キム・ミンソク)首相は国家情報院や警察などの対テロ合同捜査チームにこの事件の真相解明を求め、その結果李在明大統領襲撃犯の行為はテロ防止法上のテロ構成要件を満たすことを確認したという。法制処による法律面での検討も完了した。

 政府はこの事件に対する追加の真相解明を進める計画だ。テロとして認められた事件の被害者は病院治療費などを被害支援金として政府から受け取ることができる。ただし国務総理室の関係者は「李在明大統領の事件での被害支援金支払いについては特に検討していない」と明らかにした。

 李在明大統領は過去に城南市長在任中、テロ防止法制定に反対した。李在明大統領は2016年2月にあるラジオ番組で「(テロ防止法は)国民の人権を侵害する。テロ容疑者に指定すればどんな対応でもできるだろう。机をひっくり返してでも阻止すべきだ」と発言した。その後テロ防止法は当時与党だったセヌリ党(現在の国民の力)により国会で可決・成立した。当時共に民主党はフィリバスター(無制限の討論による議事進行の合法的妨害)でこの法案成立を妨害した。

 ある政界関係者は「テロ防止法に反対していた李在明大統領が10年後にその法律で『テロ被害者第1号』に指定された。皮肉なことだ」とコメントした。

クォン・スンワン記者

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  • ▲加徳島新空港建設予定地を視察した際に襲われた李在明(イ・ジェミョン)大統領(当時は共に民主党代表)。2024年1月2日撮影。/ニュース1

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