韓国の「責任」強調した米国家防衛戦略 有事作戦統制権移管・在韓米軍に影響か

【ソウル聯合ニュース】米国は23日に公表した国家防衛戦略(NDS)で、対北朝鮮抑止で韓国の責任を強調したため、米軍主導の韓米連合軍が持つ有事作戦統制権の韓国への移管が加速するとみられる。米国は第2次トランプ政権で初のNDSで米軍が本土防衛や中国抑止に集中するとしており、在韓米軍の役割や規模にも影響が出る可能性がある。

◇対北朝鮮で通常防衛は韓国が主導 有事作戦統制権の移管加速か

 米国の新しい国家防衛戦略には韓国が対北朝鮮抑止の主たる責任を担うとの内容が盛り込まれ、対北朝鮮で通常戦力による防衛は韓国が主導するとの方向性を改めて示した。韓米は2回の首脳会談の結果をまとめて昨年11月に発表した「ジョイント・ファクトシート」(共同説明資料)で「韓国は対北朝鮮の通常防衛を主導するために欠かせない軍事的な能力強化努力を加速化させることを約束した」と記した。

 米国の防衛戦略でも対北朝鮮防衛で韓国の責任を強化する内容が強調され、有事作戦統制権の移管が加速するとみられる。有事作戦統制権は作戦を遂行するため、制限された時間と空間で指定されている部隊を指揮できる権限を意味する。現在、平時の作戦権は韓国軍が、朝鮮半島有事の際の作戦権は韓米連合軍司令官が行使する。

 韓国政府は李在明(イ・ジェミョン)大統領の任期(2030年6月)内の有事作戦統制権移管を目指している。李大統領は米国が新しい国家防衛戦略を発表したことを受け、SNSで「不安定な国際情勢において自主国防は基本中の基本」として、「世界5位の軍事力を持つ韓国が自ら国を守れないはずがない」と主張し、有事作戦統制権の移管に意欲を示した。

 韓米は昨年11月に開催された定例安保協議(SCM)で、今年に韓米連合軍司令部に代わる新たな軍司令部となる未来連合軍司令部の完全運用能力(FOC)検証を行うことで一致した。有事作戦統制権の移管には初期作戦運用能力(IOC)、完全運用能力、完全任務遂行能力(FMC)の3段階の検証を経る必要がある。今年、完全運用能力の検証が終われば、最終段階の完全任務遂行能力の検証に移行できる。

◇在韓米軍の役割・規模に変化か 中国けん制が中心任務になる可能性も

 米国の新国家防衛戦略は米国の戦力が本土防衛と中国抑止に集中するとして、欧州と中東、朝鮮半島で同盟の責任と役割の分担を強化する必要があると強調した。

 在韓米軍の役割にも影響が出るのは必至で、在韓米軍の任務の中心が対北朝鮮防衛から対中けん制に移る公算が大きい。

 在韓米軍の規模を巡っては、中国をけん制する必要があるため、規模は縮小させないとの見方も多くある。在韓米軍のブランソン司令官は昨年5月、韓国の地理的な位置が戦略的に重要として、韓国は「北京と最も近い同盟」であり、「日本と中国本土の間に浮かぶ島か、固定された空母のようだ」と評した。

 峨山政策研究院のヤン・ウク研究委員は「韓国は中国をけん制する重要な位置にある」として、「在韓米軍が対中けん制の性格に転換されれば、兵力がむしろ増えると思う」との見解を示した。

 米国防総省のコルビー政策担当次官が25~27日に韓国を訪問する計画で、在韓米軍の役割や規模について言及する可能性がある。コルビー氏は訪韓期間中、ソウル南方・平沢の米軍基地キャンプ・ハンフリーを訪れる予定だ。

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