【北京、ソウル聯合ニュース】中国が黄海の韓中暫定措置水域(PMZ)内に無断で設置した構造物をPMZの外へ移動させる作業を進めていることが分かった。韓中間の外交摩擦に発展していたこの問題で中国側が誠意を見せたことで、両国関係への好影響が期待される。韓国外交部は「意味ある進展」と評価した。
中国外務省の郭嘉昆副報道局長は27日、「中国企業が現在、施設の移動に関連した作業を進めている」と発表した。
韓国外交部の当局者によると、中国当局は同日午後8時(日本時間)から31日まで移動作業を行うとの安全情報を出しており、施設はPMZの外に出る見通しだという。
郭氏は施設の移動について「企業が自らの経営および発展の必要性に基づき、自主的に調整した配置である」と強調した。
一方で「南シナ海・黄海での漁業および養殖施設問題に対する立場に変わりはない」としたうえで、中国と韓国は海洋問題について緊密なコミュニケーションを維持しており、立場に相違がある問題については適切に管理し、相互利益になる協力を進めてきたと述べた。構造物の移動が外交協議の直接的な結果であることを否定しつつも、両国が摩擦の回避で一致していることを示唆したものと受け止められる。
韓国外交部の姜英信(カン・ヨンシン)東北・中央アジア局長は記者団に対し、「わが政府はPMZ内の一方的な構造物設置に反対する立場で中国と協議を続けてきた」とし、「今回の措置は意味ある進展であり、韓中関係の発展に役立つ変化だ」と評価した。
今回の問題は、年初の韓中首脳会談でも議論されていた。李在明(イ・ジェミョン)大統領は今月7日、上海での記者会見で「養殖施設2点とそれを管理する施設があるというが、管理施設については中国側が撤去すると約束した」と言及していた。
韓国側は、管理施設が他の用途に転用される可能性が高いと判断し、優先的な撤去を求めてきたという。今回の移動で管理施設はPMZ内から撤収される見通しだが、中国が「養殖施設」と主張する2点の構造物は依然としてPMZ内に残っている。
姜氏は残る施設についても、「一貫した立場に基づき引き続き進展を模索していく」と述べた。
韓中両国は、排他的経済水域(EEZ)の境界画定に向けた交渉の中で、漁業紛争を調整するため2000年に韓中漁業協定を締結。これに基づき設定されたPMZ内に、中国が2018年と24年に「養殖施設」と称する大型構造物を無断で設置したことから、外交問題となっていた。