北朝鮮兵捕虜の送還禁止は「ウクライナの義務」 国連報告者

【ソウル聯合ニュース】北朝鮮の人権問題を担当する国連のサルモン特別報告者は6日、韓国・ソウルで聯合ニュースのインタビューに応じた。同氏はウクライナ侵攻を続けるロシアに派遣され、ウクライナの捕虜になった北朝鮮兵士2人の身柄について「ウクライナ政府が決定すべき事項だ」としながらも、迫害の恐れのある地域に送還しない原則(ノン・ルフールマン原則)を順守する必要性を強調した。

 サルモン氏はインタビューで「ウクライナは多くの国際法上の義務を負っていることを忘れてはならない。強制送還禁止の原則はその中核だ」と指摘。拷問を受ける恐れがあると信じるに足る相当な理由がある場所へ送るべきではないとして、「ウクライナが最善の決定を下せるよう見守ろう」と述べた。

 同氏はインタビューに先立って行われた記者会見でも、捕虜が北朝鮮に送還された場合に拷問や虐待を受ける可能性は長年記録されてきたと言及。ウクライナが第三国への出国や亡命の容認など、国際法を順守した決定を下すことを希望すると語った。

 ただ、サルモン氏は国連として実務的なサポートなどは可能だが、最終的な決定権はあくまでウクライナ政府にあるとの立場を重ねて明確にした。

 同氏はウクライナ側が捕虜2人の韓国行きを最終的に認めれば、受け入れる準備が韓国政府にあることを韓国政府当局者との面談で再確認したと明らかにした。韓国政府のこうした姿勢を「肯定的だ」と評価する一方、「韓国ではなくウクライナ側の判断に委ねられている」と強調した。

 一方、サルモン氏は李在明(イ・ジェミョン)政権が昨年、国連総会の北朝鮮人権決議案に共同提案国として加わったことを歓迎するとし、「3月の人権理事会でも一貫した立場を堅持することを期待する」と会見で語った。

 また、李政権の「平和共存政策」が相互尊重の原則とともに北朝鮮人権の「実質的な促進」を目標に掲げていることに触れ、「北朝鮮とのいかなる交渉においても、人権を柱に据えるべきだと韓国政府関係者との面談で強調した」と伝えた。

 そのうえで、「人権が尊重されなければ持続可能な平和も不可能だ。北朝鮮住民の人権について語ることをためらう必要はない」と力説した。

 ペルー出身の国際法学者であるサルモン氏は、今月2日から韓国を公式訪問しており、外交部の金珍我(キム・ジナ)第2次官や統一部の金南中(キム・ナムジュン)次官ら政府関係者のほか、脱北者、市民団体関係者らと面会した。今回の訪韓結果に基づき、3月の国連人権理事会と9月の国連総会に北朝鮮の人権状況に関する報告書を提出する予定だ。

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