またこの問題について米国は「青瓦台(韓国大統領府)国家安全保障室の意向」と認識しているという。まず戦闘機対峙について中国が外交ルートを通じて韓国政府に抗議し、これを受け国家安全保障室の指示で韓国軍の発表が行われたと米国が認識しているとの見方だ。過去に国家安全保障室に所属していた韓国政府のある高官も「今回の問題が大きくなったきっかけは中国の働きかけだろう」と指摘している。
別の元韓国国防部長官は「韓半島領空とその周辺で韓国軍、米軍、中国軍、日本の航空自衛隊などが行った訓練について長官は合同参謀本部から毎日報告を受けている」「韓国軍が参加する空中訓練は韓国軍単独・米軍単独・合同訓練の三つのカテゴリーで管理されているが、なぜ報告がしっかりと行われなかったか疑問だ」と指摘した。
もっと大枠で見れば、米国の強硬対応には李在明(イ・ジェミョン)大統領の「韓国国防部粛正」に対する不満も込められているという。尹錫悦(ユン・ソンニョル)前大統領による2024年の非常戒厳令宣布当時、これに直接関わっていない数多くの将校もすでに異動させられたが、この点を米国は懸念している。ある合同参謀本部OBは「戒厳令の際に指示に従ったという理由だけで韓国軍幹部らが処罰され、あまり知られていなかった軍人たちが重用されたが、この点を米国は注目している」と伝えた。韓米同盟を重視する、あるいは能力の高い将校らが一気に排除され、北朝鮮重視の政権に従順な将校らが昇進し、結果として韓米軍事演習が円滑に進まなくなったと米国は認識しているのだ。先日米国務省のマイケル・ニーダム顧問兼政策企画部長らが来韓した際、非常戒厳令問題で尹錫悦政権を擁護している人物らと接触したが、これも米国の意向の反映という見方もある。
李河遠(イ・ハウォン)外交安保エディター、ワシントン=金隠仲(キム・ウンジュン)特派員