韓国の進歩(革新)系与党「共に民主党」の鄭清来(チョン・チョンレ)代表が4日、曺喜大(チョ・ヒデ)大法院長(最高裁長官)に向けて「司法改革に対する抵抗軍の首領の役割を果たしている。辞任にも適切なタイミングがある」として露骨に辞任を要求した。強硬派の議員たちも、左派団体の関係者たちと共に曺大法院長弾劾のための公聴会を開き「辞任しないのであればすぐに弾劾手続きに突入すべき」と主張した。民主党が強行処理した法歪曲(わいきょく)罪新設法案など「司法3法」について、曺大法院長が「果たして国民に役立つのかどうか、深思熟考してもらいたい」と述べるや、その翌日すぐさま辞任の圧力と弾劾の脅迫に乗り出したのだ。
【写真】「チョ」ヨトミ「ヒデ」ヨシ 国会でチョ・ヒデ最高裁長官の合成写真を掲げる議員
曺大法院長に辞任を迫る攻勢は昨年5月、大法院が李在明(イ・ジェミョン)大統領の選挙法違反事件を有罪の趣旨で破棄差し戻ししたときから、これまで1年近く続いている。差し戻し判決の直後、民主党は大法院長に対する聴聞会を推進し、政権獲得後は根拠もない「曺喜大・韓悳洙(ハン・ドクス)会合説」を持ち出して聴聞会を再度推進した。当時、曺大法院長が司法の独立の侵害を懸念して聴聞会に出席しなかったことから、民主党代表は「大統領もすげ替えられるのに、どこに向かって三権分立をうんぬんするのか」と放言した。
民主党が最近、各界で提起された違憲や反作用の懸念を無視して法歪曲罪新設法案・裁判訴願法案・大法官(最高裁判事)増員法案など、いわゆる「司法3法」を国会で強行処理したのも、自分たちの辞任要求を曺大法院長が拒否したことと無関係ではない。李大統領関連の裁判を無力化すると同時に、裁判所内部に「曺大法院長のせいで司法3法が処理された」という世論をつくり出そうとしているのだ。
民主党の司法3法は、大韓民国政府樹立からおよそ80年間守られてきた司法制度の根幹を毀損(きそん)するものだ。歴代の大韓弁護士協会の会長8人と韓国女性弁護士会の会長6人が「三権分立の均衡を崩し、権力の地形を再編しようと試みるもの」だとして異例の批判声明を出したのも、これが理由だ。「司法3法」を巡っては進歩・保守に関わりなく憲政秩序の破壊を懸念している。
昨年9月に民主党が曺大法院長の辞任を要求すると、青瓦台(韓国大統領府)は「大法院長の去就の問題を議論したことはなく、今後もそうする計画はない」という立場を明らかにした。大法院長に対する辞任・弾劾脅迫は大統領の意向だという解釈が出て世論が悪化したことを受けて、青瓦台が直接否定したのだ。野党側は、司法3法の強行と大法院長弾劾脅迫は結局のところ李大統領の裁判が理由なのではないか―と疑っている。大統領個人の問題で司法制度を損ない、任期が保障されている大法院長まで強制的に退かせたら、最後には大統領の過誤として残ることになる。青瓦台が乗り出して民主党の暴走をここで止めてほしい。