自縄自縛? トランプ大統領に救いの手を差し伸べる同盟国は皆無だった

 トランプ大統領は隣接するカナダに対して普段から「米国の51番目の州にしたい」と発言し、またカーニー首相に対しても「米国の51番目の州知事」と侮辱してきた。さらに中国との近い関係を口実に100%関税をちらつかせるなど経済面・外交面で圧力を加えてきた。これらが今回カナダが距離を置く形で跳ね返ってきたとも言われている。

 米国による「関税圧力」も緊張の背景にあるとみられる。米連邦最高裁は先月「相互関税は無効」との判決を下したが、それでもトランプ大統領は欧州連合(EU)、中国、日本、韓国などに対して通商法301条に基づく調査を通告した。「相手国が不公正な貿易を行っている」として事実上、答えが決まった調査手続きを経て関税を最高裁判決以前の水準に再び戻すということだ。しかし皮肉にもトランプ大統領が今回軍の派遣を求めた国々の多くが301条による調査対象に含まれている。

 米国の複数のメディアは「トランプ大統領はイスラエルだけと協力し、同盟国とは事前協議なしにイラン攻撃を開始した。その後ホルムズ海峡封鎖で戦闘が膠着(こうちゃく)すると、戦争の費用やリスクを後になって同盟国に押し付けようとしている。そのため同盟国の反発を引き起こした」と分析している。英国についてみると、スターマー首相は「空母を派遣する」とすでに提案していたが、トランプ大統領は「米国はもう勝った。勝った後に空母は必要ない」と豪語した。ところが戦争が長期化の兆しを見せたことで「英国は掃海艇も派遣しない」と矛盾した態度を示し始めた。

 英国のキングス・カレッジ・ロンドンのアンドレアス・クリッグ教授は米ウォールストリート・ジャーナルの取材に「トランプ大統領は米国のパワーを武器に同盟国を自分の思い通り動かそうとしたが、この手法を乱用したため今世界は可能な限り米国との関係を見直そうとしている」と指摘した。英国のラミー副首相の元秘書ベン・ジュダ氏はワシントン・ポストの取材に「欧州における安全保障の全体的な構造を構築してきた超大国が今深刻な形で気まぐれになり、感情的で予測不可能になった」「戦後の西側同盟体制全体で米国は間違いなくそのリーダーシップを失いつつある」と警告した。

ワシントン=朴国熙(パク・ククヒ)特派員

【写真】「自分で火を付けといて一緒に消そうと言ってきた」 トランプ大統領のホルムズ海峡支援要請巡り中国紙が批判

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