イランが約4000キロ離れたインド洋のディエゴ・ガルシア島にある米軍と英軍の共同使用する軍事基地に向けて弾道ミサイルを発射し、欧州各国が非常事態となった。攻撃は失敗したが、イランが以前よりもはるかに長射程のミサイル技術を確保した可能性が高く、全ての欧州各国がいつでも攻撃を受けるとの懸念が一気に浮上した。北朝鮮はすでに射程距離1万キロ以上の大陸間弾道ミサイル(ICBM)技術を確保しているが、イランが北朝鮮とのいわゆる「ミサイル・コネクション」で技術共有に至ったとの見方もある。
【写真】ディエゴ・ガルシア島の米軍基地で駐機中のB-2爆撃機とB-52爆撃機
米ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)は20日(現地時間)、イランからディエゴ・ガルシア基地に向けて2発の弾道ミサイルが発射されたと報じた。2月28日に戦闘が始まって以来、イランが長距離ミサイルを使用するのは今回が初めてだ。1発は米海軍艦艇に搭載されたSM-3迎撃ミサイルで撃ち落とされ、もう1発は飛行に失敗したという。ディエゴ・ガルシア島はインド洋のチャゴス諸島にあるサンゴ島で、B-2ステルス爆撃機やB-52戦略爆撃機など大型の航空機が駐機可能な巨大滑走路を持つ戦略上の要衝だ。
英テレグラフによると、発射されたミサイルは80発の子弾を搭載できる20トン級弾道ミサイル「ホラムシャフル4」と推定されている。ホラムシャフル4の最大射程距離は約3000キロとされ、キプロス、ギリシャ、トルコなどが射程圏内に入る。しかしイランはさらに1000キロ遠いディエゴ・ガルシア基地を狙ったため、これまで知られた以上のミサイル技術をすでに確保したとも懸念されており、その場合はロンドン、パリ、ベルリンなど欧州の主要都市は全て射程圏内に入る。専門家によると、イランは重量のある弾頭を使わず軽量化などの方法で射程距離を伸ばした可能性が考えられるという。米国のシンクタンク、パシフィック・フォーラムのウィリアム・アルバーク上級研究員はWSJの取材に「イランがこの射程距離のミサイルを保有しているとは本当に誰も予想できなかった」と述べた。
過去数十年にわたり国際社会では「イランは北朝鮮とミサイルや核技術を取引している」との見方は根強くあった。2021年の国連専門家パネルは報告書で「イランのシャハド・ハジ・アリ・モバヘド研究センターは北朝鮮技術者から宇宙ロケット(SLV)開発の支援を受けていた」として「両国は長距離ミサイル開発分野で協力を続けている」と警告していた。香港のサウスチャイナ・モーニングポストも同日「北朝鮮は以前からイランにミサイル技術を提供した疑いがある」と報じた。
ニューヨーク=尹柱憲(ユン・ジュホン)特派員