【NEWSIS】米国の格安航空会社(LCC)の旅客機で、離陸直前に「泣き出した赤ちゃんの健康状態が心配だ」との理由で子連れ一家が強制的に飛行機から降ろされたことが分かり、SNS(交流サイト)で熱い議論が巻き起こっている。航空会社側は、乗客の安全に関するマニュアルに沿った対応だったと説明したが、当事者たちは「専門的な確認もされない状態で、行き過ぎた対応だ」と反発している。
米紙ニューヨーク・ポストなど海外メディアが5日(現地時間)、報じた。それによると、フロリダ州のプンタゴルダからインディアナポリスに向かうアレジアント航空の旅客機で、搭乗していたシドニー・タッシュさんとカイル・タッシュさん夫妻が離陸直前に飛行機から降りるよう通告されたという。同乗していた夫妻の赤ちゃんが少し泣いて顔が赤くなり、これを見ていた客室乗務員(CA)が「熱があるのではないか」と問題視したのが発端だった。
夫妻は、保安検査と搭乗ゲートを通過する際には赤ちゃんの健康状態に何の問題もなかったと抗議した。さらに、機内では体温も測定せずにCAが勝手に赤ちゃんの健康状態を診断し、飛行機から降りることを要求したと主張した。このとき夫妻は、降りることを拒否すれば警察を呼ぶと圧力をかけられたという。
夫妻は「空港の保安検査を通過し、搭乗ゲートまで行ったが、何の問題もなかったし、機内では誰も体温検査を受けていなかった」と話した。さらに、機内には他にも赤ちゃんが乗っており、自分たちの赤ちゃん以外にも泣いている子は何人かいたと明かした。
シドニーさんは「他にも泣いている赤ちゃんが複数いたのに」と今回の措置の公平性に疑問を呈した。飛行機から降ろされた後、夫妻は翌日の航空便に乗ることができたが、航空会社側からは宿泊費や交通費などの支援は一切なかったという。
この出来事はショート動画共有プラットフォームのTikTokで急速に拡散され、400万回以上再生された。動画への反応は真っ二つに分かれている。一部では、航空会社の対応について「乗客の安全のために、潜在的な病気の可能性を遮断したのは適切だった」という意見も見られた。閉鎖的な機内では、他の乗客に被害が及ぶことを考慮しなければいけないという考え方だ。
一方で、航空会社側が専門的な検査もせずに医療的な判断を下すのは越権だとの批判も多い。慣れない環境で赤ちゃんが顔を真っ赤にして泣くのは自然な現象なのに、新米パパママに対してあまりに厳しすぎるという指摘だ。
波紋が拡大すると、アレジアント航空側は公式のコメントを発表し、このときの措置が機内医療アドバイスサービス「メドリンク(MedLink)」の判断に基づくものだったと釈明した。
同航空の関係者は「飛行を続けるのが適切ではないという(メドリンクの)医療アドバイスに基づき、乗客の安全と健康を最優先に考えてこの決定を下した」として、潜在的な健康問題が疑われる場合は医療アドバイスサービスを経るのは通常の安全手順だと強調した。
イ・ギジュ記者