世界的な医療救護団体「国境なき医師団(MSF)」のスタッフらが、内戦から逃れて避難してきたスーダンの難民たちを相手に性的搾取を行っていたことが分かり、波紋が広がっている。
BBCなど海外メディアが16日(現地時間)、国境なき医師団の内部報告書を引用して報じた。
スーダンの内戦から逃れるために隣国のチャド東部に避難してきた難民のうち少なくとも59人が、国境なき医師団のスタッフらから性的虐待や搾取の被害に遭っていたことが確認されたという。
被害者の中には未成年の少女も含まれていることが分かった。
内部報告書は、一部のケースが事実上の性売買あるいは人身売買に当たる可能性があると指摘した。
問題の犯罪は、スーダンで内戦が発生してから約1年後の2024年から続いていたことが調査の結果分かった。
被害者たちは、救護品の支援中断などの報復を恐れ、被害を受けたことを口外できないケースが多かった。
何とか問題を訴えた被害者も、団体側から十分な回答や支援が得られないなど苦情処理の仕組みがまともに働いていなかったという。
国境なき医師団は、AP通信による取材が始まった後、公式の声明で「今回の不正行為はMSFの価値と責任を深刻に毀損(きそん)する事件」だとして「被害者の方々が深い傷を負ったことについて心からおわびする」と表明した。
医師団側は事件に関与したスタッフ18人を解雇したと説明した。
ただし、一部の加害者については身元が特定されず、さらなる調査が必要だという。
スーダンでは2023年4月に政府軍と準軍事組織「即応支援部隊(RSF)」間の武力衝突が発生して以降、深刻な人道危機が続いている。
これまでに1100万人以上の人々が紛争地域を離れ、約2800万人が深刻な食糧危機に見舞われているという。
死者数は少なくとも15万人から最大で40万人に達すると推定されている。
こうした状況下で、難民を保護する立場にある救護団体のスタッフまでもが性的搾取に加担したことが明らかになり、波紋はさらに拡大するとみられる。
チ・ジョンヨン記者