2023年9月まで韓国で凍結されていたイランの原油輸出代金60億ドル、解除されるか…米国とカタールが協議

 イランがカタールに預託している凍結資金60億ドル(約9700億円)の使用を許可する案について、米国とカタールが協議を行っていることが分かった。米ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)が20日に報じた。

 深刻な経済難に直面しているイランにとって凍結資金の解除は長年の悲願で、米国は「イランが今回の覚書を順守すれば凍結解除も可能」としている。

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 WSJによると、食料や医薬品など人道物資の調達目的でイランがこの60億ドルを使うことを認める方向で米国とカタールは協議を続けているという。イランが60億ドルを現金で引き出すことは認めないが、人道物資調達目的であれば使用を認める形で抜け道をつくるということだ。

 この60億ドルはかつてイランが韓国に原油を販売した代金で、元は韓国で凍結されていたが、2023年9月に米国のバイデン政権(当時)は米国人5人を釈放する見返りにこの資金を韓国からカタールに送金させた。ところがイランが支援するパレスチナ武装組織のハマスが同年10月にイスラエルを攻撃し戦争が起こると、米国はカタールに保管されていたこの資金を凍結した。イランが各国から受け取っていない凍結資金はおよそ1000億ドル(約16兆円)に上るという。

 自国通貨の下落で激しい物価高と経済危機に直面しているイランにとって、この凍結資金解除は切実な課題だ。イラン側交渉代表のモハンマド・バーゲル・ガリバフ国会議長も米国との交渉で終始「第1段階として240億ドル(約3兆9000億円)の凍結を解除せよ」と要求してきた。両国が取り交わした覚書の11条には、米国は最終交渉の進展状況に基づきイランの凍結資産を「完全に利用可能とする」と記載されている。ただし人道目的限定とする米国とカタールの代案をイランが受け入れるかは未知数だ。

ニューヨーク=尹柱憲(ユン・ジュホン)特派員

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