米シンクタンク「アトランティック・カウンシル」は18日(現地時間)に報告書を公表し、その中で「北朝鮮のより高度化した核・ミサイル能力、そして第1列島線全体に圧力を加え攻撃の機会をうかがう中国の動きを考慮すると、(在韓米軍と在日米軍の)分離はもはや持続可能とは言えない」とした上で「東北アジア司令部を新たに設置し、在韓米軍と在日米軍を統合しなければならない」と提言した。第1列島線とは日本列島から台湾を結ぶ海洋上の防衛ラインだ。
報告書はさらに「戦時作戦統制権の韓国軍への移管後、韓国防衛作戦は未来の連合司令部の韓国軍司令官が調整するだろう。ただしその場合でもこれは在韓米軍の駐留と在日米軍の支援で後押しされる」として「この支援は東北アジア司令部のより幅広い権限の下で行うべきだ」と主張した。報告書の執筆者には在韓米軍に所属するインド太平洋担当外交領域将校(FOA)のクリストファー・リー大佐も共同著者として名を連ねている。
報告書は「北朝鮮による挑発や中国による台湾攻撃などは両戦線の『同時危機』につながる可能性がある」「日本と韓国の安全保障は不可分の形でつながっており、また台湾を含む第1列島線全体の安定とも直結している」などの見方も示した。そのため米太平洋司令部が在日米軍、在韓米軍とそれぞれ別ルートで連絡を取り合う今の体制は効率的ではないという。その上で「30以上の国や地域を管轄する太平洋司令部の下に日本、韓国、そしてその周辺を責任区域とする東北アジア司令部を創設すれば、構造的な非効率性を軽減できるだろう」と提言の理由について説明した。
報告書は「韓米間で戦時作戦統制権が移管された後も、東北アジア司令部の存在は米軍の指揮系統が韓国と日本に駐留するいずれの米軍にも権限を行使でき、両軍が駐留国の境界を越えて作戦に当たることを保証できるだろう」との見方も示した。戦時作戦統制権移管後も米軍が東北アジアでの軍事作戦を率いる仕組みになるという意味だ。昨年12月に韓米連合司令部主催で開催された「韓米連合政策フォーラム」でも「ソウルに米軍の東北アジア司令部を設置すべきだ」との声が相次いだ。
ただし在韓米軍は「この報告書の内容は知っている」としながらも「これは著者らの見解であり、国連軍司令部や韓米連合司令部、さらには在韓米軍の公式の立場を代弁したものではない」として一線を画した。
クォン・スンワン記者