北朝鮮による暗号資産の奪取、今年上半期だけで1000億円以上

北朝鮮による暗号資産の奪取、今年上半期だけで1000億円以上

 【NEWSIS】北朝鮮のサイバー犯罪者たちが今年上半期中に盗み出した暗号資産(仮想通貨)は、6億4300万ドル(現在のレートで約1040億円。以下同じ)に達するという。米国のブロックチェーン分析企業「TRMラボ(TRM Labs)」が明らかにした。

 米国の北朝鮮専門メディア「NKニュース(NK NEWS)」によると、TRMラボは1日に発表した報告書で、北朝鮮による暗号資産窃取の中でも、去る4月に「ドリフト・プロトコル(Drift Protocol)」と「ケルプDAO(Kelp DAO)」への攻撃で約5億7700万ドル(約930億円)を盗み出した事件を代表例に挙げた。

 これら2つの金融プラットフォームに対する攻撃は、今年最大の窃盗事件だ。

 TRMラボは、北朝鮮の攻撃のような大規模なインフラおよび運営の侵害が、2026年上半期に発生した207件の暗号資産窃盗のうち15%にすぎない一方、金銭的損失の点では約76%を占めていると推定した。

 TRMは「これらの攻撃はオンチェーンコードの脆弱性ではなく、資産をコントロールするシステム、認証情報、署名インフラを標的にした」と述べた。

 一方、今年上半期に世界のサイバー犯罪者たちが奪った暗号資産は計9億7200万ドル(約1570億円)規模であり、これは昨年上半期の窃盗額23億ドル(約3710億円)の半分以下の規模だ。

 ただし昨年は、北朝鮮がドバイに拠点を置く暗号資産取引所「バイビット(Bybit)」から15億ドル(約2420億円)を盗み出したことで窃盗額が急増した異例のケースだった。

 TRMラボは、北朝鮮のサイバー犯罪者たちの今年上半期の累積窃盗額が昨年上半期より減少したものの、活動は鈍化しておらず、依然として「断トツで最大の窃盗の主犯」であると指摘した。

 またTRMラボは、6億4300万ドルという数値は「ハッキングと悪用」のみを対象にしており、フィッシングキャンペーンや偽の身分を用いて外国企業で外貨を稼ぐためのIT(情報技術)労働者の派遣など、北朝鮮の他の不法な暗号資産関連活動は反映していない―と付け加えた。

カン・ヨンジン記者
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