基準金利を0.25上げて2.75%とした韓国銀行…3年6カ月ぶりに「金融引き締め」へ

申鉉松総裁「物価が落ち着くまで対応」

 韓国の中央銀行である韓国銀行(韓銀)は16日、金融通貨委員会を開き、基準金利を年2.75%へと0.25ポイント上げた。2023年1月以来、3年6カ月ぶりの利上げとなり、「金融引き締め」基調へと舵(かじ)を切った形だ。

【図】韓米の基準金(7月16日現在利)

 韓銀の申鉉松(シン・ヒョンソン)総裁はこの日、「成長の勢いが輸出・投資を中心に強化される中、物価上昇率が相当期間にわたり目標水準を上回ると見込まれるため、利上げを決定した」と説明した。韓国の消費者物価は5月に前年同月比3.1%、6月に3.2%を記録し、韓銀の目標値である2%を上回っている。申総裁は「物価上昇率が目標水準へと安定的に収束するという確信が持てるまで対応していく」と述べた。

 申総裁はまた、「基準金利の引き上げ基調を維持していく必要があるとみている」とし、年内の追加利上げも示唆した。次回の会合である8月に利上げを予想するかという質問に対しては、「データを見て判断するが、すべての可能性を排除しない方針だ」と語った。

 今回の利上げにより、韓国と米国の基準金利(上限年3.75%)の差は1%幅に縮小した。この日のソウル外国為替市場で、ウォン・ドル為替レートは前日比4.3ウォン高ドル安の1ドル=1480.4ウォンで取引を終え、5月11日(1472.4ウォン)以来、約2カ月ぶりのウォン高水準となった。

 韓銀は物価上昇圧力に対応せざるを得ないという立場だが、家計負債が過去最大規模に膨らんでいるため、利上げによって借り手の償還負担が増大し、消費が冷え込む恐れがある。西江大学経済学部のホ・ジュンヨン教授は「ドル高・物価高・高成長を理由に韓銀が金利を引き上げる過程で、高い成長率の裏に存在する脆弱(ぜいじゃく)債務者の不良債権が増加し、二極化が深刻化する可能性も考慮すべきだ」と指摘した。申総裁は「脆弱層向けの政策については、韓国政府および金融当局と緊密に協調していく」と述べた。韓国政府が拡張的な財政政策を展開する中で韓銀が利上げに踏み切り、財政・通貨政策の足並みが乱れれば、政策のミスマッチが生じかねないとの懸念も出ている。

キム・シンヨン記者
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  • ▲韓国銀行の申鉉松総裁が16日、ソウル市中区の韓国銀行で開かれた金融通貨委員会の通貨政策の方向性に関する記者懇談会で発言している。/写真=写真共同取材団
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