訃報:日本人初のノーベル生理学・医学賞、利根川進・米MIT教授86歳

訃報:日本人初のノーベル生理学・医学賞、利根川進・米MIT教授86歳

 日本人として初めてノーベル生理学・医学賞を受賞した利根川進・マサチューセッツ工科大学(MIT)教授が、去る11日に死去した。享年86歳。名古屋で生まれた利根川さんは、日本の科学分野においてノーベル賞受賞者を多数輩出している京都大学理学部を卒業して同大学院に進学し、留学の途に就いた。

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 米カリフォルニア大学サンディエゴ校やスイスのバーゼル免疫学研究所などで分子生物学と免疫学を研究した。利根川さんは、ヒトの遺伝子の数が約2万個にすぎないにもかかわらず、数億種類にも及ぶ互いに異なる抗体を作り出すことができる「抗体の多様性」について深く掘り下げた。この研究を通じて、抗体を構成する複数の遺伝子断片が無作為に再編成されることで、ほぼ無限に近い種類の抗体が生成されるという事実を突き止めた。

 この業績により、1987年に日本人初となるノーベル生理学・医学賞を単独受賞した。利根川さんの研究は、人体の免疫システムの基本構造に対する理解を大きく深め、ワクチン開発や臓器移植における拒絶反応の抑制研究を支え、免疫療法の発展に大きく寄与したと評価されている。

 利根川さんはMITで40年以上にわたり教授を務めながら、それまで研究してきた免疫学とは異なる分野である「脳の機能」を解明する研究にも注力した。MITの主要な研究機関の一つである「ピカワー学習・記憶研究所」の設立を主導し、初代所長を務めた。MITの関係者は利根川さんについて、「知的な大胆さと驚くべき独創性、そして根本的な問いに対する絶え間ない探求により、免疫学と神経科学の双方で完全に新しい研究領域を切り開いた」と追悼した。

チョン・ジソプ記者
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