チリを公式訪問中の李在明(イ・ジェミョン)大統領は30日(現地時間)、チリのホセ・アントニオ・カスト大統領と首脳会談を行い、両国は重要鉱物のサプライチェーン構築の理想的なパートナーであるとし、協力を強化していくことで意見が一致した。チリは半導体生産に不可欠な銅の生産量が世界1位、バッテリー産業に使われるリチウムは埋蔵量が世界1位だ。
李在明大統領は同日、チリの首都サンティアゴにある大統領官邸(モネダ宮殿)でホセ・アントニオ・カスト大統領と会談した後、鉱物資源パートナーシップの覚書(MOU)を締結した。両国間の「鉱物資源パートナーシップ共同委員会」を長官級に格上げ・定例化し、リチウムや銅など主要鉱物の採掘から加工、製造に至る全周期における協力に乗り出すという内容だ。青瓦台(韓国大統領府)は「現在、年間21億ドル(約3兆ウォン=約3370億円)規模のチリ産鉱物の需給安定性を高め、韓国企業の現地進出を支援する制度的基盤を構築した」と述べた。
両国間の投資を促進し、治安や海洋安全分野で協力する内容のMOU3件も締結した。既存の極地研究協力MOUは、環境、生態系、南極ガバナンス分野へと協力の範囲を広げた。チリは南極の世宗科学基地への玄関口だ。また、防衛産業や造船分野の協力を深めるための制度的基盤の構築にも乗り出すことにした。
両国首脳は「韓・チリFTA自由貿易委員会」を10年ぶりに再稼働し、自由貿易協定(FTA)の「現代化」作業も本格的にスピードアップすることにした。韓・チリFTAは、韓国が外国と結んだ初のFTAであり、2004年の発効から20年が過ぎ、経済・通商環境の変化を反映すべきだという必要性が提起されてきた。李在明大統領はチリ訪問に先立って行われたスペイン語圏の通信社EFE(エフェ)とのインタビューで、「今日の経済はデジタル貿易、人工知能(AI)、クリーン技術、回復力のあるサプライチェーン、カーボンニュートラルへの転換を中心に再編されている」とした上で「FTAがこのような新しい現実を反映するよう、進化しなければならない」と主張した。
李在明大統領は前日、在外同胞らとの夕食懇談会において、チリが1949年に中南米諸国の中で大韓民国政府を最も早く公式承認した点に言及し、「最も遠い国の一つだが、深い友情で結ばれている」と語った。李在明大統領は30日午後、韓国とチリの企業家らが参加するビジネス・ラウンドテーブル・イベントに出席した後、南米歴訪の最後の訪問国であるアルゼンチンへと移動する。