8月1日、忠清北道永同郡の月留峰トゥルレキル(散策路)の駐車場に停めてあった車の中で、50代のAさんが遺体で発見された。警察によると、Aさんは同日午前、近くの川で知人らとカワニナを捕っていたところ、めまいを感じて休憩を取ろうと車の中に入ったという。発見当時、エアコンは消えており、窓も閉まっていた。警察は、Aさんが密閉された車の中で眠っていて死亡したものと見ている。
このように、猛暑の中で照りつける日差しを屋外でそのまま浴びるよりもかえって危険なのが「室内猛暑」だ。本紙は今月2日、韓国気象庁に依頼して「猛暑時の車両のオーブン効果実験」を行った。正午から午後4時まで、密閉された自動車の中にパステルを載せたスケッチブック、クッキーの生地、生ベーコン、割った生卵を入れ、変化を観察してみた。正午の時点で気温は33.8度、車内の温度は48.3度だった。実験開始から30分で車内の温度は70.1度まで上がり、その後ずっと70度台を維持した。
真っ先に変化が現れたのは生ベーコンだった。20分も経たないうちに生ベーコンから油がにじみ出て、次第に火で焼いたように縮んだ。2時間後には、本物のオーブンに入れたように全体的にカリカリに乾き、サイズがかなり小さくなった。クッキーは生地の中に熱が伝わり、ゆっくりと焼けた。実験から2時間後、クッキーの表面と底が固まり、うっすら色が変わって、外観上は焼かれたクッキーに似てきた。4時間後に取り出して半分に割ってみると、生地の大部分が固まっていた。
殻を割ってトレイに入れた生卵は、黄身と白身の変化が異なった。実験から4時間後、黄身は表面が固まり、指で押すとふわふわで、中は半熟のように一部が流れ落ちた。白身は縁だけが白く焼け、指でこすってみると「カサカサ」と音を立てて粉のように落ちた。
視覚的な変化が最も際立っていたのはパステルだった。実験から30分を起点に時間が経つにつれて硬い表面が徐々に溶け、液体のように変わっていき、1時間後には黒や紫などの濃い色から絵の具のように流れ落ちた。実験から4時間後には、白色を除くすべてのパステルが完全に溶け落ちた。一方、車のすぐ横の外部で日差しを浴びせたパステルは全く溶けなかった。猛暑の際、屋外よりも閉ざされた室内の方がより暑く危険だということを意味する。
今回の実験は、猛暑が人体に及ぼす様々な衝撃を象徴的に証明した。ベーコンは水分と脂肪が抜け出してカリカリに乾く「脱水」、クッキーは熱が内部まで徐々に蓄積される「蓄熱」、卵は「タンパク質の変性」が起きることを見せてくれた。パステルは、このような密閉された空間内部にこもる熱の強さを視覚的に伝えた。最高気温が40度を超える酷暑が頻繁に起こる米国や欧州では毎年、室内の暑さの危険性を知らせるためにこのような実験が行われている。韓国も、今年の夏は40度を超える猛烈な暑さが頻繁になった。韓国気象庁が今年から「猛暑重大警報」(最高体感温度38度以上または最高気温39度以上)を新設したのも、このような猛暑の傾向を反映した結果だった。
韓国気象庁のイ・ウォンギル通報官は「熱は高いところから低いところへ移動する特性があり、室内が熱いと、人体がその熱を吸収しかねない」とし、「ビニールハウスや、内部で冷房設備を稼働できない状況では、このような『室内の暑さ』に特に注意しなければならない」と語った。