司法府と検察に続き陸士まで…大統領と与党の「3種の報復」【8月7日付社説】

 韓国国防部(省に相当。以下同じ)はこれまで、陸士・海士・空士(陸軍・海軍・空軍士官学校)の統合推進について「各軍士官学校の組織と教育課程が重複している。3軍の合同性教育を強化しなければならない」と説明してきた。安全保障環境が変わったから精鋭将校の養成システムを変える必要がある、ということだった。

【写真】記念撮影する李在明大統領と文在寅元大統領

 しかし、李在明(イ・ジェミョン)大統領は5日、国防部の業務報告で本当の理由を明らかにした。李大統領は「これまでクーデターを三回も起こした中心が陸士なのに、一度も責任を問われたことがなかった」とし、「統合すればこうした可能性が減るのではないか」と語った。12・3戒厳令に対する責任を問うという趣旨だった。その戒厳令によって被害を受けるところだった進歩(革新)陣営を代表し、代償を払わせるという宣言だった。国軍統帥権者による「報復的措置」が行われた場合、韓国の安保に及ぼす影響を懸念せざるを得ない。

 政権レベルの報復を受けた最初の対象は司法府だった。李大統領は今年3月、法歪曲(わいきょく)罪と裁判訴願法(四審制)、大法官(最高裁判事)増員法から成る「司法3法」を国務会議(閣議)で議決した。保守・進歩を問わず韓国法曹界の多数が違憲性を警告して拒否権行使を求めたが、李大統領は速戦即決で処理した。「司法3法」は、大法院(最高裁)が昨年5月に李大統領の選挙法違反事件を有罪の趣旨で破棄差戻しした後から、本格的に推進された。進歩系与党「共に民主党」の党代表候補たちは今も、大法院長(最高裁長官)の弾劾を主張している。

 その次は検察だった。李大統領は法務部の鄭成湖(チョン・ソンホ)長官に「私は改正された刑事訴訟法を読んでいないので聞くのだが、検事は捜査してはならないとなっているのか」と述べた。李大統領は前日、「事必帰正(すべての事柄は必ず正しい道理に帰する)の必然的措置」だとして国務会議で刑訴法改正案を議決した。そうしておきながら、翌日になって検事の捜査が可能かどうかをめぐり、大統領と法務部長官が互いに異なる発言をしたのだ。

 72年続いた司法システムを変えるというのに、それがいかにずさんに処理されたか、今や韓国国民の誰もが知ることとなった。問題を分かっていないはずがない大統領が、検察庁に対して急いでくさびを打ち込んだのは、大統領に対する検察の捜査と無関係ではない。検察は大庄洞開発不正、対北違法送金など5つの事件で大統領を起訴しており、大統領は任期後に裁判を受けなければならない。

 これにより、司法府と検察に続き陸士まで、大統領と民主党の「3種の報復」が完成段階に入りつつある。李大統領は就任時「すべての国民の大統領になる」と述べたが、就任からの1年間は反対の姿を見せてきた。報復がこれで終わるのかどうかも分からない。

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  • ▲李在明大統領が6日、青瓦台(大統領府)で開かれた首席補佐官会議で発言している。/写真=NEWSIS

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