米国ニューヨークで開催される今季4番目にして最後となる、テニスのグランドスラム(4大大会)の一つ「全米オープン」が31日に開幕し、来月13日まで続く。主催者側は、世界中のテニスファンの聖地と呼ばれるアーサー・アッシュ・スタジアムの前に23日から大規模なファンゾーンを造成して雰囲気を盛り上げているが、28ドル(約3万8700ウォン=約4455円)のプルコギ(韓国風すき焼き)キンパ(のり巻き)がテニスファンの胃袋をつかんだ。ニューヨークで外食事業を手掛ける実業家であるサイモン・キム(46)=韓国名キム・シジュン=「グラシアス・ホスピタリティ」代表と、「キンパ界の大御所」と呼ばれるパク・ウンジョ・シェフがタッグを組んで成し遂げた結果だ。
米国の代表的な料理系メディアである「ボナペティ」は、全米オープンを控え、フード・スタンドの主要メニューの一つとして用意された「キンパ(KIMBOP)」にスポットライトを当てた。サイモン・キム代表は移民1.5世代で、韓国式バーベキューと米国式ステーキハウスを融合させた独創的なコンセプトのレストラン「COTE」、フライドチキン専門店「COCODAQ」などを相次いで成功させ、大きな注目を集めた。KBSのバラエティー番組『クレイジー・リッチ・コリアン』に出演するなど、韓国国内でも認知度が高い。同メディアは「サイモン・キム代表は、韓国で一年に1度開催される運動会のときに、友人それぞれのお母さんたちが分けて食べるようにと持ってきた色とりどりのキンパ弁当を鮮明に覚えている」とした上で「母親のレシピを参考にキンパを披露する予定」と伝えた。
サイモン・キム代表が写真共有ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)「インスタグラム」に投稿した映像を見ると、「全米オープンを控え、わたしたちは何か新鮮なものを用意しなければならない」と苦悩に満ちた場面が登場する。サイモン・キム代表は「全米オープンはまるで運動会の日のようなもので、わたしが子どものころはいつもキンパを食べていた」と気づき、パク・ウンジョ・シェフに電話をかけて助けを求める。パク・ウンジョ・シェフは韓国系米国人で、ニューヨークのミシュラン三つ星フレンチレストラン「Per Se」、二つ星アメリカンレストラン「Momofuku Ko」などでキャリアを積んだ。今回つくったキンパには、味付けしたプルコギ、ニンジン、たくあん、ケール、ゴボウなどが入っている。
サイモン・キム代表はメディアに対し、「キンパは母親を思い起こさせ、韓国で育ったころを思い出させるわが家の定番メニュー」とした上で「小学校の運動会のときに食べられるようキンパをつくってくれた。全米オープンは米国最高の運動会も同然なので、キンパを披露するのにこれ以上ない完ぺきな場所だと思った」と語った。全米オープンの期間中、サイモン・キム代表が運営する「COCODAQ」もブースを設け、キャビアをのせた100ドルのプレミアム・チキンナゲットを販売し、注目を集めている。