23日午後、中国・北京の国家スピードスケート館(国家速滑館。アイスリボン)で開かれた第2回世界ヒューマノイドロボット運動会(第二届世界人形机器人運動会)。今年初めて新設された「手先の器用さ(霊巧手)」分野に挑戦したヒューマノイドロボットたちが、人間の手のように指の関節を一つ一つ曲げながら動いていた。「ピンセットで豆をつまむ」種目に出場したロボットは、ピンセットの先を黄色い大豆1粒に慎重に当ててからつかみ、目標の容器に移し、「粉末計量」競技では小さなスプーンで塩をふんわりとすくい、電子はかりの上に載せて正確に20グラムに合わせた。許容誤差(0.5グラム)を超えずに成功すると、手に汗を握ってハラハラしながら見守っていた観衆が拍手を送った。
【写真】調理中に床にこぼした食べ物を踏んで転んだヒューマノイドロボット
前日、北京で、ヒューマノイドロボットのスポーツおよび実践技術コンテストとしては世界最大規模の「世界ヒューマノイドロボット運動会」が開幕した。ユニツリー(Unitree、宇樹科技)、アジボット(Agibot、智元机器人)、ユビテック(UBTECH、優必選科技)など世界的なロボット企業やグローバル大学の研究チームが参加する、いわば「ロボット界のオリンピック」だ。26日まで開かれる今大会では、16カ国666チームが送り出したヒューマノイドロボット2056台が、51種目で1301回の試合を行う。昨年の第1回大会に比べ、今年は競技種目がはるかに増え、規模も大きくなった。
中国現地では、今大会が「ロボットは人間の仕事をどこまで代行できるのか」を見極める巨大な試験場になった―という評価が出ている。まず、昨年の時点では、工場・病院・ホテルなど実際の産業・生活現場を想定した競技は6種目に過ぎなかったのに対し、今年は21種目に増え、全種目の40%を超えた。23日、競技場の一角に設けられた「料理・販売」種目では、ヒューマノイドロボットが食材をつかんで加熱し、飲み物を作った後、包装まで終えなければならなかった。24日には、ロボットたちが工場を再現した競技場で組み立てや包装・入庫の実力を披露し、充電所で電気自動車を充電する能力も競う。ただ単に走ったり、踊ったり、ボールを蹴ったりする運動能力を越え、工場や食堂、オフィスで人間が行う仕事をどれだけきちんと遂行できるのかをテストしているのだ。この過程で高い点数を得るためには、人間の介入を最小限に抑えなければならないという規則も生まれた。現場で会ったある観客は、「今年の運動会は、どのロボットが実際の職場に先に投入できるかを見極める就職試験場のように見える」と語った。
大会初日から、観衆はヒューマノイドロボットが人間の限界を飛び越える場面に熱狂した。開幕式に先立って開かれた100メートル走大型組予選で、中国の天卓(TIANZHUO)チームの「天工(Tiangong)ウルトラ」は9秒39を記録した。ウサイン・ボルトが2009年に打ち立てた人間の男子100メートル走の世界記録9秒58より0.19秒速い数値だ。昨年の第1回大会の最高記録21秒50と比較すると、1年で記録が半分以下に縮まった。同日の立ち高跳びデモンストレーション競技では2.8843メートルが出た。キューバのハビエル・ソトマヨルが1993年に打ち立てた男子走り高跳びの世界記録2.45メートルより43.43センチ高い。23日午後の400メートル走大型組決勝では、優勝ロボットが38秒15の記録を立てた。人間の男子400メートル走世界記録43秒03より速かった。
ロボットが人間のスポーツをどれほど精巧に再現できるかを見る種目も大幅に増えた。7対7のサッカーデモンストレーション競技では、ロボットたちが遠隔操作なしに周辺の状況とボールの位置を自ら認識しながら走り、小競り合いをして審判からイエローカードを受けたりもした。今年新設された卓球は、速く飛んでくる小さなボールの軌跡を把握し、腕と手首を瞬間的に動かす認識・判断能力を試す。走り幅跳びや重量挙げ、綱引きも新たに追加された。自由格闘は40キロ・58キロ・80キロ級に分かれ、重量挙げではロボットの関節と駆動系の力を競う。