ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は28日(現地時間)、現在ロシアに8000人以上の北朝鮮軍兵士が駐留しており、追加兵力を配置するための準備が進められていると主張した。
ゼレンスキー大統領は同日午後、国民向け演説で、北朝鮮軍に関する新たな情報だとして「現在ロシア領内には8000人以上の北朝鮮軍兵士がおり、さらに1万人規模の兵力を配置するための準備が進められている」と述べた。
さらに「ロシアは北朝鮮兵派遣の見返りとして技術などを提供している」とした上で「ロシアによる技術支援の下、北朝鮮内でシャヘド型攻撃ドローンが生産されている」と主張した。
ゼレンスキー大統領は「これが、悪が拡散する方式であり、生命に対する脅威が別の地域へ広がっていく方式だ」とした上で「ともに対応してこそ、これを克服することができる」と強調した。
この日の演説で、捕虜となった北朝鮮兵の韓国送還問題に関する言及はなかった。これに先立ち、ゼレンスキー大統領が23日に米国ニューヨークで開かれた国連総会で北朝鮮兵捕虜2人の韓国送還を公表した後、送還の過程で両国間に非公開の合意があったかどうかをめぐり、韓国とウクライナ側の説明が食い違い、物議をかもしている。
青瓦台(大統領府)は「通告すらなく一方的に公開したことも重大な問題だが、『非公開の合意はなかった』という虚偽の事実を発表したことは、両国政府間の信頼を深刻に損なう行為だ」として、ウクライナ側に公式の説明と謝罪を求めた。外交部(省に相当)も同日、アンドリー・ベシキン駐韓ウクライナ代理大使を呼び、北朝鮮兵捕虜の送還問題に関する政府の厳しい立場を伝えた。
ウクライナ側は、北朝鮮軍によるウクライナ戦争参戦経験が韓半島(朝鮮半島)の安全保障にとって脅威になり得る、との立場を繰り返し強調している。ウクライナのキリロ・ブダノフ大統領府長官も同日、ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)でオンラインメディア「ニュースフォース」とのインタビュー記事をシェアし、ロシア側に立って参戦した北朝鮮軍に言及した上で、「北朝鮮はわれわれの戦争から学び、武装している」と主張した。
同氏は、北朝鮮軍がウクライナ戦争で経験を積む理由について「何よりも自国地域での実戦に備えるためだ」とした上で「ごく最近も、韓国と北朝鮮の間の軍事境界線(MDL)でまた一つ事件が発生した。状況は日増しに悪化している」と述べた。最近、非武装地帯(DMZ)で発生した地雷と推定される爆発事故を指しているものとみられる。