高齢期の骨折は長期間寝たきりの状態につながり、急速な衰弱を招く。それにより死が早まることもあり得る。高齢期の転倒骨折が多い部位は、脊椎を形成する骨(椎骨)と大腿骨上部だ。転倒時の骨折を予防するには、骨密度を適切に維持しなければならない。
【表】「OECD主要国の高齢者所得貧困率」1位は韓国、日本は
最近、英医学誌「BMJ」で、運動と骨密度の関係を深く定量分析した研究が発表された。研究チームは、40歳以上の人々を対象に、運動が骨密度に及ぼす影響を調べた無作為割り当て研究124本の結果を総合的に分析した。計1万8429人分のデータ分析を通じ、運動の種類と運動量に応じた骨密度の変化と骨折予防率を調べた。
その結果、椎骨の骨密度を維持するには、速歩きとジョギングが最も効果的であることが分かった。大腿骨上部の骨密度維持には、速歩きやジョギングに加え、ヨガやピラティスのような心身運動も効果的だった。また、椎骨や大腿骨の骨密度を高めるには、毎週150分程度の運動が必要だった。運動の効果は健康な中年層で最も高かった一方、高齢者や肥満の人では効果が小さかった。さまざまな有酸素運動は骨折を71%減らし、心身運動も42%の効果があった。
速歩きやジョギングをすると、体重の1.5倍から2倍に達する荷重が脊椎や大腿骨上部に伝わる。骨にかかった圧力は骨細胞内のメカニカルストレス(力学的負荷)受容体に伝わり、骨形成物質を誘導して骨密度を高めることができる。高齢期の骨折を防ぎ、骨密度を維持するには、中年期からしっかり歩き、走る必要がある。そうしてこそ、高齢期の生活の幅が広がる。