洋式と和式、医学的にトイレはどちらがよいのか

 女性が心配する性病や膀胱炎の感染の可能性も根拠がないという。高麗大学医学部産婦人科のキム・タク教授は「性病にかかった女性の生殖器と性病の菌が直接接触すれば感染するが、便器に菌が付着していても座るだけで感染する可能性は非常に低い。膀胱炎も便器の菌が尿道まで入る可能性は極めて低い」と述べた。サムスンソウル病院のイ・ドンユン産婦人科教授も「膣炎は他人から感染するものではなく、体の内部バランスが崩れて起こる病気なので、便器に付いた菌のせいで起こる可能性はほとんどない。性病は性接触を通じてかかる病気なので、周囲の環境でかかる可能性は低い」と言った。

 便秘に悩んでいる人の中には、和式の方が洋式よりもいいと信じる人もいる。米国のメーカー「スクワティポティー(squatty potty)」は「トイレが発明される以前の『自然な』排泄(はいせつ)姿勢であるしゃがんだ姿が腹部に圧力を加え、肛門と直腸の間の角度を広げるので排泄を容易にする」として、しゃがんだ姿勢が作れる洋式トイレ用足置き台を販売している。このメーカーが作ったプロモーションビデオは動画共有サイト「ユーチューブ」で1000万回以上再生されるほど人気だ。

 便秘改善に和式トイレが役立つかどうかは専門家によって見解が違う。ハンソル病院大腸肛門外科のチョ・ヨンゴル診療副院長は「論文で証明されたわけではないが、臨床的に見ると、洋式よりも和式の方が腹圧を増し、肛門・直腸の角度を広げる。直腸が詰まっていたり、開かなかったりする出口閉鎖型便秘の患者にはしゃがんだ姿勢を勧めている。ただ、心因性便秘などのほかの種類の便秘患者には姿勢を変えても効果がない」と言った。一方、江東慶熙大学病院大腸肛門外科のイ・ソクファン教授は「便秘患者に排泄造影術をしてみると、しゃがんだ時といすに座るように座った時で肛門・直腸の角度に大きな差はなかった。和式トイレの方が排泄に良いと見なすのは難しい」と語った。

クァク・アラム記者
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