【コラム】朴槿恵派の卑怯さが生んだ「怪物」チェ・スンシル

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 近ごろ「朴槿恵(パク・クネ)大統領とチェ・スンシル氏(2014年にチェ・ソウォンに改名)は一体どんな関係なのか?」と聞いてくる人が多い。チェ氏が大企業の出資金774億ウォン(現在のレートで約71億円)で設立されたミル財団・Kスポーツ財団の運営に深く関与し、さらには国政まで牛耳っていたとのうわさで国が騒然としているのだから、無理もない。

 筆者は2003年から10年以上にわたり、朴大統領の取材を続けてきた。だが、朴大統領の「夜の話し相手」、あるいは朴政権の「陰の実力者」と呼ばれるチェ氏を一度も見たことがない。チェ氏が本当に大統領を思いのままに動かせる実力者なら、これまで「偽りの取材」ばかりしてきたことになる。ところが、朴大統領に近い「親朴」派の幹部らも口をそろえて「チェ氏に会ったことがない」と言う。彼らもやはり「偽りの親朴」だったということか。

 二つの可能性がある。一つは、本当に朴大統領とチェ氏が40年来の付き合いで、かなり親しい間柄だという可能性だ。1979年10月26日に朴大統領の父親である当時の朴正熙(パク・チョンヒ)大統領が暗殺された後、多くの人が背を向けるなか、チェ氏が朴氏のそばにいたという。「そうした理由から朴大統領がチェ氏を家族や親戚よりも信頼し、頼っている」という話もあった。「チェ氏が大統領府(青瓦台)の官邸に我が物顔で出入りし、人事を牛耳っている」といったたぐいのうわさも聞いた。ゴシップレベルと思われていたそうした話は、最近になり2財団の設立にチェ氏が介入したという「ファクト」が現れたことで、事実のように受け止められるようになった。「やはりそうだったのか!」と頷いた人は多い。

李東勲(イ・ドンフン)政治部次長
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