「マラソン界の魔術師」カノーヴァ氏、韓国人選手らに特別講義

「陸上選手は動物のようにワイルドに…会計士のように細かくてはいけない」

「マラソン界の魔術師」カノーヴァ氏、韓国人選手らに特別講義

 世界マラソン界で「魔術師」と呼ばれているレナト・カノーヴァ(72)監督=イタリア・写真=が韓国のマラソンコーチ・選手たちに特別講義をする。

 韓国のマラソンコーチ20人と選手30人は13日から22日まで、済州島で合同トレーニングを行う。この合同トレーニングにカノーヴァ氏を招き、「ワンポイントレッスン」を受けることになった。同氏は5日間を共にして各選手に補完すべき点などを細かく指摘する予定だ。選手を発掘し、世界記録保持者で育ててきたノウハウも伝授する。

 マラソンの韓国代表たちは今年8月のリオ五輪で最下位圏にとどまり、新たな出発を切ろうと苦心してきた。大韓陸上連盟のキム・ジェリョン新マラソン委員長(韓国電力監督)は「これまで我々がなぜ良い成績を出せなかったのか、冷静に診断してもらい、世界レベルの新しいトレーニングも学びたい」と語った。

 カノーヴァ氏はケニアのマラソン選手たちを世界最強に育てたと評価されている人物だ。世界陸上競技選手権でマラソン2連覇(2009年ベルリン大会・11年大邱大会)を達成したアベル・キルイ、女性ハーフマラソン世界記録保持者のフローレンス・キプラガト=以上ケニア=を指導した。12年のロンドン五輪では同氏の教え子たちが中長距離種目で銀メダル1個と銅メダル2個を獲得した。ケニア出身で、後にカタールで帰化した3000メートル障害の世界記録保持者サイフ・サイード・シャヒーン、米マラソン界のスター、ライアン・ホールも指導を受けた。同氏は常日ごろから「世界最高の陸上選手になるには、野生動物のようにワイルドでなければならない。陸上選手が会計士のように(賞金のことなど)あれこれ言ってはならない」と教えてきた。13年には中国長距離チームの監督を務めた。

崔鍾錫(チェ・ジョンソク)記者
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