対馬仏像:専門家「略奪文化財認定、韓国は国際的な信用を失った」

韓国文化財庁「略奪文化財という確証ない」
韓日対立懸念

 判決文によると、仏像の内部から発見された結縁文、観音寺の沿革略史と高麗史、仏像に残っている焼けた跡などが浮石寺の所有を認める主な根拠となった。大田地裁は「韓国の寺では仏像を補修したり移動したりする際、関連する新たな記録・遺物を入れる伝統がある。こうした資料がない場合は、盗難や略奪など正常でない方法で変更されたものと見なすことができる」と明らかにした。財団法人「西日本文化協会」が発行した図書「対馬の美術」に日本人教授が書いた寄稿文も主な根拠になった。「観音寺の沿革によると、この寺の創設者は倭寇と推定され、倭寇が建てた寺に高麗の仏像があるということは、倭寇が仏像を一方的に請求(略奪)したことを推測させる」という内容だ。焼けた跡や仏像が一部損傷した状態である点も略奪の証拠と見られるとしている。

■「略奪文化財でも法に従い返還すべき」

 しかし、韓国の専門家の多くは「例え略奪された文化財だとしても、適法な手続きによって返さなければならない」と話す。西江大学のカン・ヒジョン教授は「具体的な略奪、持ち込み経緯の確証がないまま仏像を『略奪文化財』に認定したことから、国際的な信用をなくしたのはもちろん、今後、日本などとの文化財交流における影響は少なくないだろう」と懸念した。匿名希望の国際法専門家は「フランスが略奪していったことが明白だった外奎章閣(朝鮮時代に歴代国王に関する文書を保管していた奎章閣の付属図書館)図書とは全く別の問題だ。略奪されたという確証がなく、韓国人が盗んできたことがはっきりしている文化財を「韓国のものだ」と主張するのは国益のためにならない」と述べた。

許允僖(ホ・ユンヒ)記者 , ヤン・ジホ記者
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