平昌五輪:難読英語標識・和式トイレ…外国人客が挑む「ミッション・インポッシブル」

 メニュー選びという山を越えても、次にまた難関がある。床に座って食事をするという「韓国型座卓」だ。特に西洋人は床に座って食事することを非常に不快に感じる。ソウルで6カ月間過ごした米国人大学生スティーブンソンさんは「私は身長186センチなので座卓の下に足がうまく入らない。座って食べるのがとても大変で、ソウルでもいすがあるレストランばかり行った。こういう点が解決すれば、観光客も満足なのでは?」と提案した。

 この町の飲食店がほとんど韓国料理店であることも、外国人客にとっては悩みだ。ベジタリアンだという台湾人男性は、今月初めに平昌を訪れた際、フェイスブックに「ここで『ベジタリアン・レストラン』を探したが、『ミッション・インポッシブル(実行不可能な任務)』だった。看板にも何の表示もない。散々歩き回って適当な場所に入り、しょうがないので肉を頼んで食事をした」と書いた。平昌五輪組織委員会で働く米国人リサさん(34)は「平昌に初めて来た外国人が一番戸惑うのが、それぞれの国の固有の料理を食べるのは事実上、不可能だということ。世界の料理を集めたフードコートが来年できればいろいろ助かるはずだ」と言った。

 掃除が行き届いていなかったり、しゃがみ込んで用を足す和式トイレが所々にあったりするのも問題だ。男性用トイレの小便器が汚れていて、冬でもにおいがひどい所もあった。飲食店によって違うが、和式トイレが半数を超える所も多かった。江原道は2016年初めから「調理設備を開放し、立食テーブルを設置するなど、飲食店の環境を五輪基準に合わせて改善しよう」と呼び掛け、飲食店主らを支援している。しかし、その江原道さえも予算問題を盾に積極的に介入してはいない。江原道の集計によると、五輪開催都市の平昌郡・旌善郡・江陵市の飲食店で補修工事をしたのは3308店中38店に過ぎなかったという。特に、五輪開催メイン都市の平昌郡にある飲食店1100店のうち、五輪基準に合わせて施設工事をしたのは現時点で6店だけだ。

平昌=イ・テドン記者 , イ・スンフン記者
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