韓国の小学生、塾の時間に追われ「一人ご飯」

 算数・英語・理科の3科目でそれぞれ2カ所ずつ、合計6カ所の塾に通うキムさん(12)は「週に2回くらい一人でご飯を食べる。時間がないと宿題をしながら食べることもある」と言った。

 農林畜産食品部(省に相当)が昨年12月に発表した報告書「2016年外食消費行動分析」によると、一人でご飯を食べる成人の「一人ご飯」の頻度は月平均6.5回だった。つまり、週に2回以上「一人ご飯」をする小学生は、大人の平均よりも多い計算になる。

 本紙記者が会った「一人ご飯」小学生たちは、ほとんどが「自ら望んで」というよりも、「塾通いで時間がなくて、一人で食べるしかない」と言った。統計庁によると、2015年の小学生の私教育(芸術系・体育系を含む)参加率は80.7%で、中学生(69.4%)や高校生(50.2%)よりも高かった。

 専門家らは「子どものころから頻繁に一人でご飯を食べていると、大人になった時にマイナスの影響が出る可能性があり、創造力の発達にも良くない」と指摘する。児童・青少年心理の専門家であるキム・ウンジョン亜洲大学教授は「食事は対人関係や社会性を自然と学べる、もう一つの教育の場だ。幼年期に『一人ご飯』があまりにも頻繁だと、情緒の発達が遅れて将来的には他人との関係を築くのが困難になる可能性もある」と述べた。ソウル大学のクァク・グムジュ教授(心理学)は「創造力や社会性は子ども同士で話すなどの相互作用を通じて高まるものだが、『一人ご飯』の傾向はこうした自然な発達を阻害する恐れがある」と懸念している。

パク・スンヒョク記者
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