【萬物相】だれも責任も取らない「空白の7時間」

 このような疑惑に対して特別検察官がおととい答えた。主治医・専門医をはじめ、「注射おばさん」「気治療おばさん」などの施術の可能性がある全人物の事故当日の行動をしらみつぶしに調べた。その結果、すべて「セウォル号の7時間」とは無関係だった。対策本部に行く前、朴大統領が美容師に髪を90分間にわたりセットしてもらったという報道も事実ではなかった。美容師を調べた特別検察官は「4月16日、朴大統領のヘアセットは比較的早く終わった」と結論付けた。しかし、すでに国の面目は地に落ちている。みんな傷を負ったが、責任を取る人はいない。日本人記者1人が「英雄」になっただけだ。

 朴大統領は汚名をそそいだ。しかし、「最善を尽くしたのか」という疑問は残る。朴大統領が間違っていたから子どもたちが死んだというのは事実に基づかない政治的攻撃だ。しかし、事故直後の国家安全保障室長は大統領がどこにいるのかも知らなかったし、事故報告書を持った陸軍中佐は自転車に乗って大統領府執務室と官邸を行ったり来たりしなければならなかった。朴大統領は事態の深刻さが明らかになって3時間後に対策本部に姿を見せた。秘書室長ですら朴大統領に週に一度も会えないことがあるという事実が分かった。数多くのうわさがデマだと判明したが、国民のモヤモヤした気持ちが晴れないのはこのせいだろう。

鮮于鉦(ソンウ・ジョン)論説委員
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