朴大統領罷免:罷免された憲政史上初の女性大統領の生涯

雌伏、「選挙の女王」、初の女性大統領、そして弾劾へ

■忍苦の18年

 朴・前大統領は、朴正煕大統領(当時)が亡くなった直後の79年11月21日、妹・槿令(クンリョン)と弟・志晩(チマン)を連れてソウル・新堂洞の私邸に戻った。その後、90年代末まで18年間、ほとんど対外活動をしなかった。盧泰愚(ノ・テウ)氏を中心とする「新軍部」の朴正煕格下げ運動などのため、裏切られたという気持ちを極めて強く抱いていた時期だった-と、後に回顧している。自叙伝には、この時期を振り返って「権力は、ある瞬間、風のように消えてしまうので虚しい」と記した。88年から、父親の功績をたたえる内容のインタビューを積極的に受け始めた。朴正煕・元大統領の記念事業会も発足させた。朴・前大統領は「(父親の10周忌に当たる)89年は、何年も抱えてきた恨(ハン=晴らせない無念の思い)を解きほぐしたといってもいい一年だった」と語った。

 この期間も、崔順実被告との縁は途切れなかった。崔被告は、育英財団の付設幼稚園を江南に開設し、朴・前大統領が理事長を務めていた韓国文化財団の付設研究院の副院長などを歴任した。朴・前大統領は、検証などで崔氏一家のことが問題になるたび「困難に直面していた時期に私を助けてくれた縁」だと語った。

■政治への入門と第18代大統領当選

 朴・前大統領は97年の大統領選を前に、ハンナラ党(当時)へ入党した。続いて翌年4月の補欠選挙に大邱・達城から出馬し、当選した。ハンナラ党副総裁になった朴・前大統領は、2002年の大統領選を前に、李会昌(イ・フェチャン)総裁のワンマン体制を批判して離党。「韓国未来連合」を立ち上げたが、大統領選の1カ月前に復党した。

【図】朴槿恵・前大統領の年表

宣政敏(ソン・ジョンミン)記者
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