映画『軍艦島』監督「朝鮮人強制連行に疑問投げ掛けただけでも価値ある」

映画『軍艦島』リュ・スンワン監督インタビュー

 「軍艦島」とは1940年から45年まで数多くの朝鮮人が強制連行された長崎県南西部の島「端島(はしま)」のことだ。日本の軍艦に似ていることから「軍艦島」と呼ばれた。この映画の総制作費は260億ウォン(約26億円)だが、そのうち江原道春川の「軍艦島」セット建設だけで70億ウォン(約7億円)が投じられた。端島はサッカー場2面分くらいの広さで、セットはその3分の2弱という面積だ。リュ監督は「コンテナを積み上げて実際の島の高さの半分程度になるよう再現した。撮影期間中も重機が絶えず行き来していたため、撮影現場が建設現場のようだった」と語った。

 この映画は「『朝鮮人強制連行』という歴史上の事実と『脱出劇』というフィクションが混ざっている」と批判されている。また、「反日感情に盲目的に訴えている」という声があるのと同時に、「親日要素が盛り込まれている」という相反する声もある。リュ監督は「反日論議と親日論議が同時に巻き起こるのは、おそらく私のケースが初めてでしょう。1本の映画で歴史のあらゆる疑問を解くことはできないでしょうが、朝鮮人強制連行に対し疑問と議論を投げ掛けただけでも価値はあると思います」と言った。リュ監督の次回作に対する関心も高い。監督は「『ベルリンファイル』(原題『ベルリン』)や『ベテラン』の続編という声もありますが、まだ脚本がない状態です。『ベルリンファイル』は続編の形ではなくスピンオフ(spin-off=番外編)の形になる可能性もあります」と語った。

光州=金性鉉(キム・ソンヒョン)記者
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