【寄稿】中国市場で苦戦する韓国企業、THAADのせいするのは無責任

 高いコストパフォーマンスで北京のタクシー市場を席巻し、一時中国で10%台のシェアを誇った韓国車のシェアは最近4%台にまで落ち込んだ。Eマート、ロッテマートを始め、通販・流通企業は中国からの撤退や事業清算を急いでいる。化粧品など消費財も存在感が揺らぐ兆しが見える。13億人を超える中国の携帯電話ユーザーは、全世界の商品のコストパフォーマンスをリアルタイムでチェックしているが、それには打つ手がない状況だ。

 こうした状況で、中国での苦戦を終末高高度防衛ミサイル(THAAD)問題による報復のせいにするのは無責任だ。40年間でがらりと変わった中国の政策と消費者の変化についていけない韓国製品の競争力が問題の本質だ。

 現在中国社会で最も話題に上るのは「女性」「健康」「環境」だ。中国の女性は一人っ子政策の40年間で家庭のあらゆる権力を掌握し、最高の権力者に浮上した。生活の質の対する欲求の高まりで、健康や環境などに関連する産業も急成長している。

 韓国の中国市場攻略法は変わらなければならない。化粧品ならば、基礎化粧品、メークアップ化粧品など従来のアプローチにこだわっていては駄目だ。市場をさらに細分化し、豊かな中高年女性をターゲットにした環境にやさしい自然素材の商品、アンチエイジング商品、薬と化粧品を融合したコスメディカル商品など中国にない新製品やブランドを展開する必要がある。

 乗用車もタクシーと比べれば、草原を風のように駆け抜けるようなラグジュアリーなイメージの車がウケる。2人目の出産が認められた中国では5人乗り乗用車よりも7人乗りのSUVがはるかに好まれる。中国はもはやコストパフォーマンスが左右する市場ではない。高価格でも中国人が買ってくれる商品で勝負すべきだ。

チョン・ビョンソ中国経済研究所長
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