「こちらは青瓦台です」 南北首脳間のホットラインが開通

 南北首脳間のホットライン設置は、先月5日に鄭義溶(チョン・ウィヨン)国家安保室長が対北朝鮮特使として訪朝した際に合意された。南北間の直通電話は1971年に初めて実現したが、首脳間のホットラインが設置されたのは初の南北首脳会談直後の2000年6月だった。当時は今のように両首脳の執務室ではなく、韓国では国家情報院(韓国の情報機関。国情院)、北朝鮮では労働党統一戦線部に設置され、首脳間の通話も実際にはなかったといわれている。大統領府の関係者は「両首脳の執務室に直通電話が置かれていつでも通話できるというのは、分断70年の中で初めての、意味ある事件」と語った

 現代外交において、首脳間のホットラインは「偶発的衝突」を防ぐためのコミュニケーションチャンネルとして活用されてきた。冷戦時代、米国と旧ソ連は核戦争直前まで至った62年のキューバ・ミサイル危機を経験し、63年7月に米国の提案で首脳間のホットラインを開設した。当時は大西洋に敷かれた専用線を経由して、米国防総省とソ連共産党本部に設置された電信用タイプライターで電文をやりとりし、これをホワイトハウスとクレムリンに届けていた。90年代からは、米ソは電信ではなく電話の方を頻繁に行った。フランスとイギリスも60年代後半に旧ソ連とホットラインを設置し、中国は98年に米国およびロシアとホットラインを開通させた。韓国と中国も昨年12月、文大統領の中国訪問の後、首脳間のホットライン開通に合意し、今年1月にこのホットラインで初の通話を行った。南北は今年1月から、開城工業団地稼働中止(2016年2月)以降途絶えていた板門店のチャンネルを手始めに軍通信線、国情院と統一戦線部の南北間連絡チャンネルを復元し始めた。今回、首脳間ホットラインが開通したことで、南北間では首脳・板門店・軍・国情院という4つの公式連絡チャンネルが稼働することになった。

鄭佑相(チョン・ウサン)記者
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