ペンス米副大統領は韓国パッシング、韓国は米日をパッシング

 前日にペンス副大統領は日本に立ち寄り安倍首相と会談した。会談後の記者会見でペンス副大統領は「北朝鮮の完全な非核化が実現するまで制裁を維持する」と改めて明言し、一方の安倍首相も「北朝鮮の完全な非核化に向け引き続き安保理決議の完全な履行が必要との点で一致した」と述べた。二人は太平洋の公海上などで外国船舶から北朝鮮船舶に石油などを積み替えるいわゆる「瀬取り」について、米国と日本が協力して対応することでも一致した。さらにペンス副大統領と安倍首相は中国が進める「一帯一路」に対抗して米国が掲げる「インド太平洋構想」でも連携を進めることにした。

 米日関係の蜜月ぶりを誇示したペンス副大統領は、日本に続いてシンガポール、オーストラリア、パプアニューギニアを順次訪問する予定だが、韓国に立ち寄る予定はない。安倍首相も今回のASEAN首脳会議に出席するが、文大統領との首脳会談は行われないようだ。最近の慰安婦問題や徴用工判決問題で韓国と日本との関係が悪化していることが原因とみられる。尹徳敏(ユン・ドクミン)元国立外交院長は「歴史問題や北朝鮮に対する制裁問題で韓国は日本や米国との緊張が高まっている。このような状況で米国や日本との足並みがさらに乱れれば、韓国の外交政策は一層難しくなるかもしれない」との見方を示した。

 文大統領は今回ASEAN首脳らに「新南方政策」について説明する考えだ。その実現のためメコン川周辺のラオス、カンボジア、ミャンマー、ベトナム、タイの首脳らに対し「韓国-メコン首脳会議」を来年開催したい意向を伝えるという。14日にはブルネイとラオスとも首脳会談を行う。

 文大統領は17-18日にはパプアニューギニアでAPEC首脳会議に出席する。会議の期間中に韓中首脳会談が実現すれば、昨年12月に北京で会談が行われて以来11カ月ぶりとなる。国連安保理常任理事国の中国とロシアは、国連で北朝鮮に対する制裁の緩和を主張している。文大統領は5泊6日のシンガポール・パプアニューギニア歴訪を終えた後の18日に帰国する予定だ。

シンガポール=鄭佑相(チョン・ウサン)記者
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