一方のJビューティーはこのところ停滞している。ほぼ同じ成分で手ごろな価格の製品が増え、高価な製品は店頭から徐々に消えていった。クレンジングオイルで有名なシュウウエムラは昨年、英国市場から撤退した。米国市場占有率も韓国に及ばない。大韓貿易振興公社(KOTRA)によると、化粧品における日本の対米輸出は2017年基準で1億7187万ドル(約193億9000万円)で、韓国の半分にも満たないという。
しかし、Jビューティーの底力は依然として強い。英経済紙フィナンシャル・タイムズは先日、「眠れる巨人だったJビューティーがついに目を覚ました」として、「Kビューティーがトレンディーなアイテムで注目されていたが、基本に忠実でありながら優れた技術力を持つJビューティーの時代が巡って来つつある」と評した。20年の東京五輪を前にして大々的なマーケティングも行われている。資生堂は海外有名ブランドの「ベアミネラル」「ローラメルシエ」「セルジュ・ルタンス」などを相次いで買収した。「GRAZIA」(グラツィア)など海外ファッション・ビューティー専門メディアは「Jビューティーが『新たなKビューティー』になりつつある。アジアの2つの巨大な軸が世界の美容市場の支配権を変えようとしている」と報じた。