【コラム】「ネロナムブル」…恥知らずの韓国最高裁判事

 最近記者と知人たちが会合した席で、司法行政権の乱用疑惑とキム最高裁判事の過去の判決が論議を呼んだことがある。平凡なサラリーマンとして暮らしている人々だ。司法行政権の乱用疑惑については意見が食い違い、反応もまちまちだった。複雑で曖昧な側面があるからだ。一方、キム・サンファン最高裁判事については「どうしてそんなことができるのか。判事だったら引っ掛からず、われわれがやったら違法なのはおかしい」といった反応が大多数を占めた。

 裁判所はこうした平凡な国民から信頼を得なければならない。ところが、こうした国民たちが、自分の違法行為はとがめず他人の同じ違法行為には有罪判決を下す判事を、果たして信頼できるだろうか。こうした人々が含まれている最高裁判所の判決に、国民がたやすく納得できるだろうか。答えはノーだ。その点で、キム・サンファン最高裁判事も司法部への信頼を大きく失墜させている。

 にもかかわらず、キム最高裁判事は就任の辞で「憲法の意味と価値が最高裁判所の判決に表現され、韓国社会の堅固な生活規範になるよう努力する」と話した。就任の辞の最後には「正義で公平な裁判」という言葉にも触れた。キム最高裁判事が本当にこうした判決を下せるよう期待する。しかし、自分の過ちに対する告白は後回しにしたそんな言葉に真実味があるとは思えない。「彼の就任の辞はやや傲慢(ごうまん)に聞こえた」という法曹界の人々が多いのは、そのためだろう。

チョ・ベッコン社会部法曹チーム長

前のページ 1 | 2 次のページ
<記事、写真、画像の無断転載を禁じます。 Copyright (c) Chosunonline.com>
関連ニュース
関連フォト
1 / 1

left

  • 【コラム】「ネロナムブル」…恥知らずの韓国最高裁判事

right

あわせて読みたい