米識者「韓国は中国との三不を破り米国のMDに参加を」 

 韓国国内の専門家も「韓国が米国のMDに参加すれば、北朝鮮の挑発に対する対応力を高められる」と考えているようだ。峨山政策研究院安保統一センターのシン・ボムチョル所長は「MDに参加すれば、米国全体のミサイル防衛網と連動するため正確な情報把握にプラスになる」と指摘した。さらにある韓国軍関係者は「現在、韓国軍はMDに編入されてはいないが、事実上MDに編入されているようなものだ」「しかし名目的にMDに編入されれば、パトリオットなど追加の迎撃資産が増強される効果が出てくるだろう」との見方を示した。

 問題は中国の反発だ。韓国政府はTHAAD問題が表面化して以降「三不政策」を掲げてきたが、MDへの編入が政策として取り上げられるだけで中国が反発する可能性が高い。これについてある韓国政府高官は「基本的に北朝鮮と対話を行う際、MD加入を取り上げる必要はない」「北朝鮮の核問題が解決されない場合、MDは使用可能なカードの一つになるが、現時点では曖昧戦略を採った方が良い」との考えを示した。ただしMDに編入されれば、最近トランプ政権が韓国に対して圧力を強める防衛費分担金をめぐる圧力から抜け出せるとの見方もある。上記の韓国軍関係者は「MDに編入されれば、韓半島において中国の弾道ミサイルの軌跡を早期に捕捉できるため、結局は米国にとって非常に大きな利得になる」「我々も米国に対して言うべきことが多くなる」と指摘した。

 ただし韓国政府は公式的には「MDへの編入はない」としている。韓国国防部(省に相当)のある関係者は「韓国政府はMDに入らないことを明確にしてきた」「韓国型のミサイル防衛システムを独自に構築している」などと明言した。

ワシントン==趙儀俊(チョ・ウィジュン)特派員
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