サッカー:「ソン・フンミンと韓光成の対決に熱狂…闇チケット求める北朝鮮住民」

 一方、韓国のサッカーファンたちは虚脱感に見舞われている。北朝鮮が現地生中継と取材を許可していないため、試合をリアルタイムで見ることができなくなったからだ。韓国の放送局と北朝鮮側の生中継交渉は14日、完全に決裂した。韓国のファンたちがリアルタイムで試合の様子を知るには、国際サッカー連盟(FIF)公式ホームページのテキストのみによる生中継しかない。韓国のAマッチの試合がテレビで中継されないのは、1985年3月に行われたW杯メキシコ大会アジア予選の対ネパール戦(アウェー)以来だ。この時はネパールの通信事情により試合の映像を衛星中継することが不可能だった。

■北朝鮮の「速攻」に警戒令

 北朝鮮は今年1月に行われたアジア・サッカー連盟(AFC)アジアカップでサウジアラビア(0-4)、カタール(0-6)、レバノン(1-4)と3戦全敗した後、キム・ヨンジュン監督(36)を更迭、ユン・ジョンス監督(57)を呼び戻した。2003-05年と2011-14年に北朝鮮代表チームを指揮したユン・ジョンス監督は選手時代、相手選手をマークする能力や闘志が人一倍あることから「毒蛇」と呼ばれた。平壌市体育団所属のプロ選手としてプレーしたことがある脱北者は「アジアカップ惨敗後、選手たちを引き締め、北朝鮮の伝統的な強みである骨太な『速攻サッカー』を再び実現させるため、強硬な姿勢の指導者であるユン・ジョンス監督を再び呼んだものだ」と説明した。

 今月5日にレバノンと行った第1戦ではマルチゴールを決め、北朝鮮を2-0の勝利に導いた俊足のFWチョン・イルグァン(27)=FCルツェルン=が北朝鮮の速攻サッカーの「キープレーヤー」として注目されている。

ユン・ドンビン記者
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