■世界的なブランドとネットワーク獲得
イーランド系列の英ブランドであるグローバーロール、ロキャロンによる昨年の合計売上高は1264万英ポンド(約18億円)だった。イーランドグループ全体の売上高(2018年、9兆5000億ウォン=8700億円)に占める割合は微々たるものだ。しかし、イーランドは売上高以上に得るものが多いと考えている。キム・ソンホ欧州法人長は「グローバーロール、ロキャロンなどを保有していると言えば、英国の有名百貨店や有名ブランドによる待遇が違ってくる。表面的には英国のブランドを買収したわけだが、実質的にはヘリテージブランドの働き方、ネットワークを自然に吸収し、R&D(研究開発)の効果を上げていると言える」と話した。
実際にグローバーロールはシーズンごとにウエストウッド、サカイ、ラコステなど世界的なブランドと協業した製品を発売している。ロキャロンもバーバリー、ルイヴィトン、ベルサーチなどに生地を納品しているほか、協業も行っている。イーランドはグローバーロールと自社の他のブランドとの協業も進めている。これまでにSPA(製造小売り)ブランドのSPAO、イーランドが韓国国内でのライセンスを保有するニューバランス、中国に進出しているイーランドなどがグローバーロールとの協業による製品を投入した。イーランド関係者は「グローバーロールと協業した製品はあっという間に完売した。今後はインドなど新興市場への進出に力を入れたい」と話した。昨年イーランドの海外販売割合は20%だった。