英女王お気に入りのブランド、実は韓国製品

■世界的なブランドとネットワーク獲得

 イーランド系列の英ブランドであるグローバーロール、ロキャロンによる昨年の合計売上高は1264万英ポンド(約18億円)だった。イーランドグループ全体の売上高(2018年、9兆5000億ウォン=8700億円)に占める割合は微々たるものだ。しかし、イーランドは売上高以上に得るものが多いと考えている。キム・ソンホ欧州法人長は「グローバーロール、ロキャロンなどを保有していると言えば、英国の有名百貨店や有名ブランドによる待遇が違ってくる。表面的には英国のブランドを買収したわけだが、実質的にはヘリテージブランドの働き方、ネットワークを自然に吸収し、R&D(研究開発)の効果を上げていると言える」と話した。

 実際にグローバーロールはシーズンごとにウエストウッド、サカイ、ラコステなど世界的なブランドと協業した製品を発売している。ロキャロンもバーバリー、ルイヴィトン、ベルサーチなどに生地を納品しているほか、協業も行っている。イーランドはグローバーロールと自社の他のブランドとの協業も進めている。これまでにSPA(製造小売り)ブランドのSPAO、イーランドが韓国国内でのライセンスを保有するニューバランス、中国に進出しているイーランドなどがグローバーロールとの協業による製品を投入した。イーランド関係者は「グローバーロールと協業した製品はあっという間に完売した。今後はインドなど新興市場への進出に力を入れたい」と話した。昨年イーランドの海外販売割合は20%だった。

ロンドン・エジンバラ=ソク・ナムジュン記者
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  • イーランドが2011年に買収したロキャロンのスコットランド本社に掲げられている写真。英女王エリザベス2世が屋外での行事に出席する際に使用しているひざ掛けがロキャロンの製品。同社は「(女王の次男の)アンドリュー王子が女王のためのクリスマスプレゼントにカシミヤのひざ掛け2枚を購入していったこともある」と話した。/ソク・ナムジュン記者

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