イラン企業を甘く見て国際訴訟で完敗した韓国政府

 仲裁判定部の判断は韓国の裁判所とは異なった。韓国政府がエンテックハブの契約を破棄し、契約金を没収したのは「韓国とイランの投資者を同等に扱わなければならないとする韓国・イラン投資協定(BIT)に反する」という理由だった。昨年6月に判定部が韓国政府に対し、ダヤニに730億ウォンを賠償するよう求める判決を下すと、韓国政府は判決の取り消しを求める訴訟を英国の高裁に起こしたが敗訴した。

■英裁判所、韓国の主張全く認めず

 本紙が英高裁の判決文を分析した結果、韓国政府による問題提起はいずれも認められなかったことが分かった。昨年の国連仲裁判定部のでの敗訴後、英国の仲裁専門誌「国際仲裁レビュー」は「韓国の手痛い敗北(bruising loss)」と表現したが、それが再確認された格好だ。

 韓国政府は大きく分けて3つの争点を判決取り消し訴訟の理由として挙げた。まず、契約破棄の主体は債権団なので、ダヤニが債権団ではなく、韓国政府を相手取り仲裁を申し立てるのは誤りだとした。しかし、英高裁は債権団のうち、大宇エレクトロニクスの筆頭株主が政府の統制を受ける公共機関であるKAMCOだったことから、最終的に韓国政府が責任を負うべきだと判断した。

 第二にダヤニはシンガポールに設立した法人を通じ、韓国に間接投資しているため、韓国・イラン投資協定上の投資者とは見なせないとの主張した。当時ダヤニはイランに対する米国の制裁で韓国に直接投資できなかったため、う回ルートで投資を行おうとした。これについて、英高裁は大宇エレクトロニクス売却契約が韓国の法律の適用を受け、金融取引も韓国の口座を通じて行われており、韓国に投資したものと見なされるとした。第三に韓国政府はダヤンのシンガポール法人が契約金を納付したという事実だけでは投資協定上の投資行為に該当しないと主張した。しかし、英高裁は契約金納付も投資と見なされるとし、ダヤニの主張を認めた。金融委は「英国の裁判所がイラン側にあまりに寛大な判決を下したために敗訴した」としているが、投資者紛争の専門家は「国際的な法律紛争に対する韓国政府の対応能力の不足を如実に示した完敗だ」と評した。

崔炯碩(チェ・ヒョンソク)記者
<記事、写真、画像の無断転載を禁じます。 Copyright (c) Chosunonline.com>
関連ニュース
関連フォト
1 / 1

left

  • イラン企業を甘く見て国際訴訟で完敗した韓国政府

right

あわせて読みたい