朝鮮族が韓国の世論操作? 韓国ネット上で「チャイナゲート」論争

 ネットユーザーは「フィッシングリンク」で中国人をあぶり出した一例も投稿した。例えば、ソーシャルメディアに「文在寅の弾劾を防ぐための請願です。賛同をお願いします」と投稿し、リンク先に反中国共産党サイトの「動態網」を設定したことへの反応だ。青瓦台の請願サイトだと思い込み、「動態網」にアクセスしてしまった人の一部は「なぜ自分にこんなことをするのか」「(政府を)裏切ることはできない」といったコメントをソーシャルメディアに残して抗議した。中国では「動態網」に接続しただけで処罰されるため、そういう反応を見せたという可能性が指摘された。フォロワー4600人と共に現政権に有利になるようにポータルサイトでコメントへの賛同を促してきたツイッターのアカウント「キムギョクル」にあるネットユーザーが動態網のアドレスを残すと、すぐにアカウントが閉鎖されたとの書き込みもあった。

 中国が他国のインターネット世論を操作しているとの疑惑は初めてではない。昨年9月に米ワシントン・ポストは社説を通じ、「中国はロシアよりもずっと前からインターネット世論の操作を開始した」と指摘した。昨年末に米スタンフォード大の「スタンフォード・インターネット・オブザーバトリー」は今年の台湾総統選を控え、台湾独立派に不利な世論をネット上に広めようとしているとの分析を示した。

 専門家は「もっと精密な検証が必要だ」との立場だ。高麗大情報保護学科の金承柱(キム・スンジュ)教授は「中国のIP接続が多いといっても、他国からのアクセスかのようにIPアドレスを変更することができ、これだけで結論を出すことは難しい」と指摘した。

オ・ロラ記者
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